ラスベガス、MICE誘致を強化、ホテル改装、ショー公演と変化をアピール

  • 2005年9月28日
 ラスベガス観光局はこのほど、全米旅行産業協会(TIA)のセミナーでラスベガスの最新情報を提供した。ラスベガス観光局日本及びアジア地区代表岡田恭輔氏は、「ラスベガスはますます元気です。MICEに最適で、どんな年代のお客も楽しめる街。自信をもって送客して頂きたい」と語り、変化し続ける街、ラスベガスをアピールした。

 ラスベガスへの訪問者数は9.11で落ち込んだものの、30年前から増加の一途をたどる。2004年は前年比18%増の374万8000人、2005年1月から5月までで、前年比4%増の152万445人を記録する。ホテル総客室数は13万1000室で、年平均稼働率は88.6%、平日が85.8%、週末は95%となり、人気のストリップ周辺では満室に近く、ベラッジオは98%という。こうした状況を踏まえ、岡田氏は早期予約を促す。
 また、日本市場でも積極的に誘致したいMICE目的の訪問者は昨年、全体の15.3%を占め、今年は1月から4月までで前年比3.8%増と堅調に成長。ラスベガス観光局はMICEマーケットが2009年に20%に成長すると予測。MICEデスティネーションの最適な地として、日本での取り組みを強化しているところだ。
 ラスベガスでのMICEの魅力は(1)航空路線の充実と空港/主要ホテル間のアクセスの良さ、(2)個性的な大型ホテルが揃うこと、(3)宴会・会議施設の充実、(4)フリータイムにショッピングやアトラクションなどが豊富、(5)ナイトショー後も女性が1人歩きできるほどの治安が良いこと、(6)有名シェフによる人気レストランが集結することを強調した。

 さらに、ホテルの改装や拡張をはじめ、ミュージカルやショーの公演が続々と続く。フォーラム・ショップスの拡張が昨年10月に終了、ベラッジオではスパやサロンを設けたスパタワーが昨年12月にオープンした。シーザーズ・パレスでは今年8月、26階建てで949室の客室を備える「オーガスタス・タワー」が開業している。また、現在最も注目を集めるウィン・ラスベガスは25億米ドルを費やし今年4月に開業し、18軒のレストランをはじめ、スパやゴルフコース、人造山まで一流の施設を設置する大型リゾート。2007年には2000室の客室、およびカジノやスパ施設を設置する第2のホテルタワー「アンコール」がオープンする。
 そのほか、ミュージカルの公演も見白押しだ。2007年にはブロードウェイで人気上演中のミュージカル「モンティ・バイソンのスパマロット」がウィン・ラスベガスで上演を開始。シルクドソレイユはMGMグランドでショー「カー」の公演を開始したほか、ミラージュで来年、ビートルズの世界を再現した新作を上演する。また、ベニシアンで来年、「オペラ座の怪人」の公演を予定している。