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フィリピン、HISと共同で島命名権プレゼント、リゾートのイメージ強化

  • 2005年9月22日
 フィリピン政府観光省(DOT)はエイチ・アイ・エスと共同で、マニラ北部のアラミノス市の25島において、当選者が1島に1年間の命名権をプレゼントする「1年間のプレミアム」キャンペーンを展開する。このほど来日した観光省長官のジョセフ・エース・ドゥラノ氏は「フィリピンには島が7107ある。それに田中、井上などと自分の名前をつけることができる」とキャンペーン内容を説明。現在展開する「プレミアム・リゾート・アイランド」と共に、フィリピンのブランドが島での極上リゾートライフを過ごすイメージの定着を目指す考えを示した。
 また、日本人訪問者数についてドゥラノ氏は、2005年1月から7月まで前年比9%増で増加しており、今年は45万人、来年は50万人を達成することに自信を示す。こうした目標の実現に向け、ドゥラノ氏は今後、他のリゾート地と差別化を図るプロモーションを展開し、日本旅行、近畿日本ツーリスト、名鉄観光、ジェイティービー、阪急交通社などの旅行各社と協力的な事業を展開したいとの考えを強調した。

 DOTと共にキャンペーンを展開するHIS関東営業本部本部長の平林朗氏は、「HISはこれまで月の土地、ダイヤモンドピアスのプレゼントなど新しいものに取り組んできた。このキャンペーンは、これまでのものに負けないものとなる」と意気込みを披露。HISの昨年のフィリピンへの取扱人数は約5万人、このうちパッケージツアーの取扱人数はセブ島を中心に2万人であったが、キャンペーンを通じて倍増となる4万人を目指す。このため、「セブ島に限らず、フィリピン各所の島を訪れる需要の増加が重要」(平林氏)と方向性を語る。また、こうした対策として「チャーター便などでどこまで供給を増加できるかも鍵」となる考えも示した。

 「1年間のプレミアム」キャンペーンはHIS、およびフィリピン航空(PR)を利用し、10月1日から2006年3月31日までフィリピンを旅行した人が対象となる。来年4月に抽選会を行い、25名を選出する。1名につき、島ひとつの命名権が与えられ、1年間に限り、島の名前を付けることが出来る。また、ドゥラノ氏によると、当選者は名づけた島への訪問を招待し、実際に訪れてもらい、アラミノス市長から証書を渡す。さらに、フローティング・ヴィラで手付かずの自然の滞在を楽しめるよう計画していることも明らかにした。
 アラミノス市バランガアイにある124の小島で構成されるハンドレッドアイランドの25島が今回の命名権の対象。1940年に国立公園として指定されており、シュノーケリングなどが楽しめる。