中欧4ヶ国、日本人訪問者数が順調な伸び、各国ともプロモーション積極化

  • 2005年9月22日
 チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロヴァキアの中央ヨーロッパ4ヶ国への日本人訪問者数は好調に伸びているようだ。4ヶ国は22日、「ヨーロピアンカルテットを一つのメロディーで」をテーマとして、JATA世界旅行博会場内でワークショップを開催、各国の現状、今後の取り組み紹介した。

 ハンガリー政府観光局はマーケットの拡大に向け来年、チャーター便の運航を視野に入れる。今年2月、3月は前年比45%増、上半期では約30%増加。ハンガリー政府観光局局長のコーシャ・バーリン・レイ氏は、「航空座席、ホテルのキャパシティが需要に追いついていない」と現状を指摘し、「2006年には日本/ハンガリー間において、マレブ・ハンガリー航空(MA)と日本の航空会社によるチャーター便を運航する予定」という。さらに、「2、3年後には定期便の運航を目指している」と展望を語った。また、ホテルに関しては、開設ラッシュが続くことから「2006年頃には需要と供給が見合う状況になる」と述べた。
 また、チェコ政府観光局は2006年から、新たに音楽の国をイメージとして全面に打ち出す。来年のモーツァルト生誕250周年を記念し、プラハでも多くの催しを開催する予定だ。11月から3月までの閑散期は、旅行目的の一つとして音楽鑑賞を提案するほか、世界遺産を中心にプラハ以外の都市への誘致を積極化する。

 スロヴァキア・ツーリスト・ボードは2006年にも日本での活動拠点を設置し、需要の拡大を目指す。スロヴァキアへの日本人訪問者数は前年比40%増を記録。スロヴァキア・ツーリスト・ボード、マネージング・ディレクター・オブ・マーケティング・アンド・フォーリン・アフェアーズのアレキサンドラ氏は、「国内の6つのユネスコ世界遺産をはじめ、多くのスパ施設や歴史的建造物、マウンテンリゾートなど見所が詰まる」と魅力を説明する。日本での情報提供を拡充することで、需要の拡大に結びつけたい考え。
 ポーランドへの日本人訪問者数は昨年、03年比18%増の3万3000人、今年1月から8月までは前年比25%増と堅調で、特に日系企業の工場などビジネス渡航が堅調な伸びを示しているようだ。ポーランド政府観光局局長のヤロスワフ・ヴァチンスキ氏は、「今年末には4万5000人に到達するだろう」と、今後も順調な訪問者数の伸びに期待を示している。