オンタリオ州、05年は15%増目標、トロント以遠や秋以外の素材を提案

  • 2005年8月25日
 オンタリオ州観光局マーケティング・コミュニケーション・ディレクターのキャロル・マックスウェル氏が来日し、日本人の旅行需要や日本マーケットに提案する旅行素材の紹介を行った。マックスウェル氏は、「2005年1月から6月までの日本人訪問者数は40%増と好調」なことから、「今年は前年比15%の増加が見込める」と語り、9.11、SARS後、日本の旅行需要が回復を遂げたことを評価。日本マーケットがアメリカを除く、世界のマーケットの中で、英国に次いで2番目に大きいことから、今後も日本市場を重視する考えを示した。マックスウェル氏は、オンタリオ州における日本人の旅行スタイルは、平均3泊で、ナイアガラ、トロント、および州都のオタワ、9月、10月のメープル街道訪問が多い現状を説明。これまで通り、シニア層、OL層をメインに、今後はトロントからの半日、1日などの旅行、および秋以外の春季、冬季のオンタリオの訪問に関して旅行素材を交えて提案していく。

 旅程を組む上での具体的な素材としては、ナイアガラ半島、エリー湖周辺に60ヶ所以上点在するというワイナリー訪問、トロントからの小さな街巡りとして、昔ながらの生活を受け継ぐメノー派教徒が住み、クラフトショップなどが並ぶ歴史を漂わせるセント・ジェイコブス。さらに、劇場が多く、シェイクスピアの劇を年中公演しているストラットフォード、6種族のファーストネイションの文化に触れることができるブラットフォードなどが中心となる。また、新たなアクティビティとしてカークランドではシロクマリハビリセンターにおいて、ガラス越しにシロクマと遊泳できる。
 このほか、ラーニングホリデイと銘打つ様々な滞在コースを設定しており、ワイナリーでワインに合うローカルフードを習うコースなども今後の人気を集める素材と考えている。これらは「トロント文化ルネッサンス」として、来年、数軒の博物館のリニューアルオープンに合わせ、トロントで体験できる文化を紹介していく。さらに、来年6月には、リドー運河がオンタリオ州ではじめて、世界遺産に登録される予定であることを明らかにし、今後もこうした豊富な観光資源を日本マーケットで積極的にアピールしていく意向だ。