観光活性化フォーラム
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ラディソン・セブンシーズ、知名度向上狙い今年の日本配船で特別価格設定

  • 2005年7月28日
 ラディソン・セブンシーズ・クルーズのディレクター・オブ・インターナショナル・アカウントのブランカ・ステラ・ラナオ氏が来日、旅行会社を対象としたセミナーなどを開催した。同社の主力市場で乗船客の約89%を占めるアメリカ市場が昨年から今年にかけて順調に回復、日本をはじめ東南アジア地域での市場拡大に向け、今後は力を入れていく。日本は現在、アメリカを除く国際市場では英国、オーストラリアに次ぎ、3位の規模をドイツと争う状況。既に来年のスケジュールではセブンシーズ・マリナーが2006年9月20日にアンカレッジ発東京行き、同年10月4日から東京発香港行きの15日間のクルーズを組むなど、日本への配船も決まっている。

 現在、同社が所有するクルーズ船はセブンシーズ・マリナーのほか、フラッグシップとなるセブンシーズ・ボイジャー、セブンシーズ・ナビゲーターと、タヒチ近海を巡るポール・ゴーギャンの4隻。このうちゴーギャンは2006年までの運航で、同社から所有が離れる。ただし、残る3隻はいずれも98年以降に建造された新しい船で、乗客あたりの占有トン数は他社と比べて高く、ゆったりとした空間を演出し、クルー数も乗客1人につき約1.5人とパーソナルサービスを提供している。また、クルーズだけでなく旅行の全行程を重視することから、今後の旅行会社の販売では航空機は少なくともビジネスクラスを利用、後泊のホテルも5ッ星級を利用するといったラグジャリーな旅行を提案する。

 ただし、課題は同社が毎年のように日本へ配船するものの、まだ知名度が低く、今年、および来年に向けて認知度を高めることだ。このため、今年9月27日に東京発、12月9日にロサンゼルス着となる太平洋をブンシーズ・マリナーでクルーズするグランド・パシフィックの日程で、5泊6日、6泊7日など通常の12泊程度を短くした区間特別プロモーションを設定し、新たな顧客の獲得を目指す。5泊となる東京/天津間の料金は1人1795米ドルで、ラディソンの日本GSAを務めるクルーズバケーションの木島栄子氏によると、「今月から設定したが、既にインターネットを利用した販売で予約がある」という。ラナオ氏によると、同社の顧客の平均年齢はワールドクルーズで60歳代から70歳代と高いものの、季節やデスティネーションによっても異なるが、55歳から60歳代と全般的に年齢が下がる傾向もあり、日本でも団塊世代のラクジャリー層に期待をかける。現在、日本からの乗船客数は年間500人超だが、木島氏は「数年をかけて1000人にしたい」と語った。