マリオット・トーナー氏、ネットの重要度認識し、流通経路の拡大に対応

  • 2005年7月16日
 アジア・パシフィック地域副社長のポール・トーナー氏が先ごろ「グローバル・セールス・ミッション2005」のため来日、日本市場についての展望を語った。このうちハワイは特に日本人のシェアが高く、「マリオットはハワイのすべての島にホテルを展開。それぞれが異なる特徴を持ち、多様なニーズに応えることができる。今後の日本人宿泊客の増加には、各ホテルのポジションを明確にする事、高額パッケージ商品での利用が重要」との考えを示す。また、トーナー氏はアメリカでの現状を引き合いに「ホールセラーがインターネットなど、独自の流通経路を持ち客室販売を行い始めている。日本でもそのような時代が来る」と予測。近い将来の状況変化を考慮し、日本からの宿泊客の絶対数の増加には流通経路の拡大に対応する施策を検討する考えを示した。
 なお、年間の宿泊客の約40%が日本人で占めるワイキキ・ビーチ・マリオット・リゾート総支配人スタン・エングルドルフ氏は、日本からの宿泊客を近い将来、「さらに10%増として50%にまでシェアを高めたい」という。同ホテルは、様々なニーズに対応ができるよう、スパや新しいレストランのリニューアルを終えており、今後はサービス面で宿泊客の満足度を高める。ただし、同ホテルの日本人予約の9割超が近畿日本ツーリスト、ジェイティービー、ジャルパックなどのホールセール商品。トーナー氏の語るように宿泊客の増加は、従来のホールセール商品だけでなくインターネット旅行会社を含む予約サイトでの取扱い増加が焦点となってくる。