ロンドン、観光客などの誘致で9月に世界的キャンペーンを展開へ

  • 2005年7月7日
 ロンドン市、ロンドン交通局、Visit London(ロンドン観光局)は9月、観光復興キャンペーンとして100を超えるイベントを展開し、観光業をはじめとした経済復興を図る。これはイギリス国内外に向けて、様々なイベントを紹介することで活性化することを狙うもの。また、ロンドン観光局のホームページではホテルの1泊料金を41.95ポンド(約8300円)で提供するほか、劇場チケットを19.50ポンド(約3800円)などで消費者の意欲を喚起する。この一連のキャンペーンは9月1日に2012年のロンドンオリンピック開催決定を記念するイベントが皮切りとなる。

▽ロンドン・オリンピック効果は早くも?
 テロに影響されず旅行者数増
 2012年のオリンピックはロンドンで開催されることが決定したが、これについて英国の観光プロモーションを担当するVisitBritain(ビジット・ブリテン)は20億ポンド(約4000億円)超の観光による経済効果があるとの試算を発表した。ロンドン、英国全体とも、2年連続で過去最高の結果を記録しているところ。今回のオリンピック誘致の成功で、ビジット・ブリテンはロンドンだけでなく、他の英国内のデスティネーションに波及効果があると分析しており、開催までの7年間、およびその後の2、3年については好循環を予想。特に、海外からの訪問者については、中国、韓国、タイのアジア諸国に加え、ギリシア、ポーランドなど新興市場からの増加を期待しているようだ。日本を含め、早期にマイナス・イメージを払拭することも今回のキャンペーンには期待される役割だ。
 なお、英国政府観光庁によるとイギリスへの1月から6月の上半期の外国人訪問者数は12.4%増、ロンドンに限ると13.8%増となっており、年間ではイギリスで6%増、ロンドンは8%増を予測している。