メルコスール、南米4ヶ国共同の観光局を4月に設置、民間の力に期待

  • 2005年3月25日
 アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイの4ヶ国で構成する南米南部共同市場(メルコスール)の観光振興プロジェクトで、共同の観光局を東京に4月18日、開設する。このほど発足記念のセミナーを開催し、国際協力機構(JICA)東京国際センター所長の小樋山覚氏は「3年間で約4億円近くの予算を投入し、『メルコスール』ブランドを定着させ、人を育成することが重要。また、旅行商品の開発など制度作りを積極的に手掛けていく」と語り、政府開発援助(ODA)という税金を使い、有効的に活用する必要性を指摘した。これまでJICAは小規模だが、エジプト、イランなどから観光関係に携わる人材を日本に招聘しているほか、観光のマスタープランについて33件の立案に関ってきたが、今回の観光局設置という大規模なものは初めて。特にJICA側でも「民間の声が大きいことが重要」との考えを示しており、協力は必須という立場だ。特に、JICAの予算と民間の資金を合わせて、効果の高い施策の展開を狙う。JICAは3年間という一応の区切りがあるものの、観光局開設の当初から魅力、存在を示すことで観光需要の掘り起こしを狙う。