関空、2月旅客便発着は1日当たりで過去最高、国際線旅客数も6%増

  • 2005年3月18日
 関西国際空港の2月の運営概況(速報値)は国際線旅客便発着回数が1日当たり前年比9%増の78.5便と2月では過去最高を記録した。2月の発着回数は2%減の7749回だが、これはうるう年との比較による減少で、旅客数は6%増の117万8229人である。このうち国際線旅客は15%増の87万4800人。中部国際空港が開港し、旅客便では日本航空(JL)のパリ線を4便移行した影響はあるものの、関空副社長の平野忠邦氏は「(移動した分)以上に旅客数、発着とも伸びており、劇的な影響を受けていない」としている。
 また、数日中に夏スケジュールの認可が国土交通省から下りる予定だが、増便見込みはJLのソウル線で7便増、ハノイ線で1便増、中国東方航空(MU)の青島線が1便増、エア・インディア(AI)の香港/デリー/ムンバイ線が1便増、コリアン・エア(KE)の済州線が2便増、カタール航空(QR)の4便を新規就航し、週間ベースで16便増となる。こうした状況について平野氏は改めて「2000年の週700便を超える」と強調し、中部開港で指摘された影響は少なく、航空旅客の伸びが続くと予測した。

 また、平野氏は通期業績の見込みとして、「中間決算での経常利益39億円は通期で維持できる」として、当初年間の経常黒字16億円とした目標を大きくクリアできるとした。これは1月、2月の発着、旅客動向が好調であることを受け、年度末に集中する支出を想定よりも相殺できる見込みを示したもの。設立以来初となる経常黒字を目標として17年度に黒字計上を計画した中期経営計画を1年前倒しとなる。こうした経営状況を踏まえ、さらに計画どおりの人件費等の節減を進めると共に着陸料の割引などで「高い」と批判される料金を下げ、アジア地域における空港間の競争力強化を図る考え。