ユニセフ、子供買春禁止などでシンポ開催、来年3月にコード採択へ

  • 2004年11月22日
 日本ユニセフ協会はこのほど、「みんなで守ろう子供の権利 STOP!子供買春」と題したシンポジウムを開催、来年3月に旅行業界でのコードプロジェクト発足に向けた現状等をユニセフ、NGO、国土交通省、日本旅行業協会(JATA)など各々の立場で報告した。日本ユニセフ協会大使のアグネス・チャン氏はタイ、ミャンマー、フィリピン各国を視察した経験を元に「日本のほとんどの人々が(買春に)反対している。一部の人たちの行為がどれだけ子供にダメージを与えているかを考える必要がある」として、間接的、あるいは何も対策を講じないことも現況を助長することに繋がるという考えも示した。
 この規範を採択するためにはコードプロジェクトの順守が求められる。内容は(1)観光における子供の性搾取に関する倫理規定の制定、(2)自国内、旅行地の従業員への教育・トレーニング、(3)オペレーターなど供給業者と結ぶ契約に子供の性的搾取に関らない条項を契約書に記載、(4)カタログ、パンフレット、機内映像、チケット、ホームページ等での情報提供、(5)組織で決定権のあるキーパーソンに現地の情報を提供すること、(6)毎年、コードの進捗、遂行状況の報告、からなる6つの行動を実現しなければならない。既に欧米の旅行会社、および関連会社での採択が行われており、2003年度末に13ヶ国50業者が採択している。
 JATA理事長の金子賢太郎氏は「会員企業、消費者に対しての啓蒙活動は今後も継続する。またオペレーターとも協力し、内容を周知していく」と今後も継続的な取り組みを行う考えを示した。