リッツ、高級志向の需要に力強さ、日本発の米本土インセンティブ需要も

  • 2004年9月8日
 ザ・リッツ・カールトン・ホテル・カンパニーの社長兼最高経営責任者のサイモン・クーパー氏がこのほど来日、現在の動向を語った。クーパー氏は「リッツはラグジャリー・トラベルの市場に特化したホテル。現在、北米、アジア、ヨーロッパなど、車やAV機器など趣向品の市場は上向き。高級志向の需要に力強さがある」と今後に明るい見通しを示した。
 日本人の動向では、従来からシェアの高いカンクン、シンガポール、サンフランシスコ、カパルア、ニューヨークのプロパティは変わらない。ただし、最近はレイク・ラスベガス、オーランド、サンティアゴ、ベルリンなどが日本人のシェアが高まりつつある。特に、レイク・ラスベガスは、大手企業のセミナー付きインセンティブを受入れ、今後も同じような需要を見込む。リッツでは、今後もこうしたセミナーを含むインセンティブなどの取り込みを図っていく方針で、米本土以外では香港におけるサービスの拡充を図る。
 なお、今後はカリブ海(2004年12月)、ジャカルタ(05年夏)、北京に2ホテル(06年)、ダラス(07年)、広州(07年)で新規開業を予定。さらに、クアラルンプールでは会議設備を増強するほか、バリの現在の敷地内に38ビラを追加。アメリカを除く日本の顧客シェアは、現在の12%から18%程度を、アジアでのホテルの開業を起爆剤として、アジア地域限定で25%から30%程度に高めたい考え。