シャングリ・ラ、上半期は02年レベルまで単価回復、6年後は100軒に

  • 2004年8月31日
 シャングリ・ラ・ホテルズ&リゾーツのチーフ・マーケティング・オフィサーのマーティン・ヴェクター氏はこのほど、同グループの現況と今後の開発計画などを語った。シャングリ・ラ・グループ全体の2004年上半期は、平均客室単価が前年比13.7%増の98.5米ドル、revPER(販売可能な客室1室の平均売上)が61.5%増の68.8米ドル、稼働率は21.4ポイント増の69.2%と2002年レベルまでに回復しているという。年間の見通しも現在の平均客室単価、revPER、稼働率を上回る予想を立てており、ヴェクター氏は「旅行業界が苦しい時期にリノベーションなどの投資を続けた結果」と強調。日本市場は宿泊ナイト数では個人が前年比63.8%増、グループが122.8%増となり、全体では71.1%増を推移。シャングリ・ラ全体でのシェアも昨年の約8%から10%にまで上昇、2005年には15%程度にしたい考えだ。
 また、プロパティの拡張計画について、現在の44ホテルから2008年までに64ホテルまで増加する予定だ。これはドーハ、オマーン、モルジブ、デリーなどの開発で、その他32の開発案件も進めていることから、「2010年には100軒の傘下ホテルになる」(ヴェクター氏)との見込みも示す。この拡張は主として、中国人旅行者の増加を予想してのこと。ヴェクター氏は「シャングリ・ラの名称は中国市場では認知度が高い」としており、主要デスティネーションのホテル開発には積極的だ。日本での開業も目指しているが、損益分岐点の見極めなどから慎重に進める意向を示した。