HKTB加納局長、目標に前年比25%増100万人掲げる、実現に自信

  • 2004年4月23日
 香港政府観光局(HKTB)日本・韓国地区局長の加納國雄氏は2004年度の日本人訪問者数について「目標は昨年の25%増。100万人の復活には自信がある」と語った。昨年のSARS禍以来一年が経過。今年1月は前年比44.7%減の6万8062人、2月は29.9%減の6万9725人、3月は約20%減と一時期の打撃から脱しているものの、本格的な回復には至っていない。SARSの後遺症、鳥インフルエンザの影響など、出足が鈍ることについて加納氏は「大きな余波を受けている」との認識を示すものの、今後の精力的なプロモーション活動で早期の100万人デスティネーションの復活を目指す。
 このためHKTBと日本/香港間に就航する日本航空(JL)、全日本空輸(NH)、キャセイパシフィック航空(CX)、香港ドラゴン航空(KA)の航空4社と共同でモニターキャンペーンを展開。これは新聞広告において作文を公募し、面接を経た上で香港を訪問してもらうもの。上期の5月から6月に第一弾を募集し、9月後半から10月にかけて第2弾の展開を予定しており、合計で13本のツアーを実施する。この他、5月下旬を目途に旅行会社90社の120名以上を集めた香港研修ツアーを実施し、香港の現状、新しい素材を実際に確認し、体験することで、送客の増加につなげたい。

▽プロモーション活動と2004年度のイベントについて
 香港の今年のプロモーション・テーマは「香港新発見!」と題し、重点項目として「シティ/ハーバー/グリーン」、「ヘリテージ/カルチャー/イベント」「ダイニング」を掲げる。これは、ショッピングと食のイメージが強いデスティネーションからの脱皮を図るもの。例えば、既にプロモーション活動を開始したテレビ東京系列で放映する「香港新発見」において香港ネイチャーと題した回では香港のハイキングとして九龍のシティビユーを見下ろすことができる獅子山を取り上げるなど、従来からの都市の魅力に自然を加え、新たな旅行のトレンド定着を進める。
 イベントの開催も豊富に予定。これまで「バーゲンセール」と銘打つイベントを今夏から「香港ショッピング・フェスティバル」と名称を変更し、6月26日から8月31日の期間に開催。11月下旬から2005年1月にかけては「香港ウィンターフェスタ」、旧正月を祝う「香港国際チャイニーズ・ニューイヤー・ナイトパレード」は2005年2月9日から11日を予定。1月から開始したイルミネーション「シンフォニー・オブ・ライツ」は香港の都会を彩るイベントとして午後8時から約20分間、毎晩実施する。