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クラブメッド、顧客満足度の向上で客室に選択肢、旅行会社重視の施策も

  • 2004年2月19日
 地中海クラブ代表取締役のジェローム・マトン氏、昨年11月に同社副社長に就任した森本大氏はこのほど、現況と今後の展開について語った。2003年の日本市場の概況は、集客で約9万5000人、売上で78億8000万円となり、2001年と比較すると集客が5%減、売上が15%減である。昨年は外的要因により、国内旅行の志向が高まり、サホロ、カビラの集客は堅調であったが、国内の取扱増による単価下落で売上の減少幅が集客に比べ、大きかった。
 今年の目標は「予測できない部分もあるが、2001年度の売上まで早期に回復すること」(マトン氏)という。このため、クラブメッドとして顧客満足度の向上を狙う。これは世界全バカンス村で展開するプログラムだが、施設のリニューアルや拡充、ロイヤリティ・プログラム「ル・プレミエ」、スタッフトレーニング実施の3本立て。特に客室での滞在はこれまで以上に重視していることから、東南アジアではデラックス、スイートルームなど、客室の選択肢を提供している。このうち、マレーシアのチェラティンビーチは内装リニューアルに加え、4月にスパ施設がオープンする予定だ。これにより、クラブメッドのリピーターやファミリー層でもサービスの質を要求するニーズに応える方針だ。
 また、スタッフはこれまでバカンス村のアクティビティなどを支える「ジーオー」に力点を置いていたが、ホテル機能としてのニーズも重視。ジーオー以外のスタッフであるフロント、ハウスキーパーなどのサービスの質を高めるため、ホテルでマネージャー経験の豊富なスタッフを筆頭にチームを組み、OJTでサービス強化を進めている。
 さらに、旅行会社との関係を強固に再構築する方針だ。特に、「日本では約8割の集客が旅行会社を経由している。ただし、ニッチな市場に訴求するクラブメッドの商品、バカンス村のコンセプト、独特なサービス提供への理解が無ければ、販売は難しい」(マトン氏)ことから、バカンス村の訪問をはじめとして、旅行会社と具体的な施策の展開で話を進めているという。