ドイツ観光局、修学旅行の取り込みに来年から本格始動へ

  • 2003年12月19日
 ドイツ観光局は来年から、本格的に修学旅行の取り込みを図る。これは今年11月中旬に大阪の私立高校の生徒700名がフランクフルトやハイデルベルグ、ベルリンを訪れたことをきっかけとしたもの。特にベルリンでは統一ドイツの象徴である「ブランデンブルグ門」や「新国会議事堂」のほか、冷戦時代の検問所「チェックポイント・チャーリー」などを見学。また、隣町のポツダムでポツダム宣言が採択された「ツェツィーリエンホフ」やプロイセン王国のフリードリヒ大王の離宮「サンスーシー宮殿」も訪れた。今回は他国への訪問予定が急遽、ドイツに変更となったものであったが、「近代から現代までの生きた歴史と政治」が学べたとして好評を得たという。
 ドイツ観光局はこの好評であったポイントを汲み取り、今後、語学以外を主目的とする修学旅行を訴求する。特に、ベルリンの壁をはじめとする「現代の歴史を肌で学ぶことが出来るデスティネーション」を強調するため、観光ルートとして著名なロマンチック街道は敢えて提案せずに、ベルリンに特化する方針だ。修学旅行の訪問時期として促がすのは、ヨーロッパへの旅行費用が低価格に抑えられ、受け入れ施設や体制が十分に整いやすい11月から2月。2004年初旬には、技術系専門学校の修学旅行で200名から250名の訪問が予定されており、今後は業界に対しても修学旅行の取り込みを強調するという。