フィジー政観、新潮社と「読書の休日 フィジー」キャンペーンを展開へ

  • 2003年12月2日
 フィジー政府観光局は新潮社と共同で「読書の休日 フィジー」キャンペーンを展開する。これは20歳代の女性やハネムーナーを中心とするだけでなく、50歳以上の訪問者数の増加を狙うキャンペーン。現在の訪問者数の約17%は50歳以上となっており、この層の増加を実現することで、縮小しつつある若い層の訪問者数の減少を補う。
 新潮社との共同プロモーションは新潮文庫の「大人の時間」として選定する名作50選を持ってフィジーに旅行に行くことがコンセプト。プロモーションに協力する旅行会社は成田空港の三省堂で本と引き換える券を最終日程表と共にお客に配布するほか、パンフレット内で名作50選を掲載する。なお、ツアー参加客は必ず文庫本がもらえる。
 フィジー政府観光局日本支局長の川端郁代氏は、「1回限りのキャンペーンに終わらせるのではなく、数年間の期間に渡り展開したい」と語り、「フィジー、新潮社、旅行会社の三者がメリットのあるプロモーションに育てたい」と抱負を述べた。

▽キャンペーンから業界のトレンド育成へ
 このキャンペーンの展開にあたり、フィジー政観では約170名を対象にフィジーでの過ごし方を調査した。その中で「南の島でのんびりする」とイメージから訪れる方が多いものの、実際はアクティビティなどで「疲れた」という感想が多かったという。このことから、具体的に「のんびり」する休暇を「本を読むこと」と提案することで旅行の動機付けとしたい考え。
 また、フィジー政観のマーケティングを担当するマイルポストの榊原史博氏は「ビーチ、マリンリゾートは若年層を主体として集客するが、今後は年齢層の高い方の割合を増加しなければならない。そのためには、旅行会社と観光局が協力して市場の変化にいち早く対応しなければならない」と語り、今回のプロモーションの意義を強調した。