HKTB、ミッション団が来日、衛生管理は継続して実施

  • 2003年7月22日
 香港政府観光局(HKTB)はSARSの終息に伴い、「ウエルカム香港」プロモーションを開始している。このほど、HKTB理事長のクララ・チョン氏を団長とするミッション団が来日し、来年3月までのキャンペーン概要と観光客の動向に関する最新情報を提供した。香港への全世界からの渡航者数は4月、5月がそれぞれ前年比64.8%減、67.9%減であり、6月は40%減となる見込み。このうち日本人渡航者は4月、5月が85.5%減、90.5%減と特に落ち込みが大きい。ただし、チョン氏によれば「6月は80%減、7月上旬は50%減と着実に回復に向かっている」という。また、チョン氏は「日本人訪問者は、秋ごろに本格的に動き出し、来年初頭に2002年レベルに回復する」と今後の見通しを示し、そのために「ツアーの造成、販売など旅行業界との協力は不可欠である」と語った。
 また、HKTB日本・韓国地区局長の加納國雄氏は日本国内においてのプロモーションに関して説明。例えば、日本で人気の高い香港観光大使のジャッキー・チェン氏が主演する最新映画「ハイバインダー」のプレミアム試写会やディナーパーティーを含むツアーは、「既に200名を超える集客がある」という。また、新映画「インファナル・アフェア」とタイアップしたイベントを開催するほか、日本人アーティストを香港に招き、大型コンサートを実施することで観光客を誘致する考えを明らかにした。
 なお、香港ではSARSが猛威を振るった最中と同様、レストランやホテルなどにおいて今後も安全対策を実施する。香港日本人旅客手配業社協会(HTJOA)会長のチョイ・パック・タイ氏は「SARS対策として、衛生的な環境の維持を目的に14項目のチェックを実施した。今後も引き続き実施することで、安全に旅行客を受け入れることができる」と語った。また、チョン氏は「香港市内でごみの投げ捨てなどに対して、600香港ドルの罰金を科すという対策も立てており、衛生状態を保つことを重視している」と語り、観光客の受入れに万全を期す態勢を強調した。