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中国、ビジネス客はV字回復、リカバリーに向けたキャンペーンを本格始動

  • 2003年7月14日
 中国国家観光局首席代表の張西龍氏はこのほど、SARS後の旅行客の動向およびキャンペーンの概要を明らかにした。張氏によれば「ビジネス客は現在、把握している各種の情報を総合すれば、約7割程度までV字回復を見せている」と語った。また、観光客に関しては「6月は各旅行代理店の店頭にパンフレットが見受けられなかったが、7月からパンフレット並び始め、現在はメディア商品の募集も目立ち始めてきている」(張氏)とし、ビジネスほどの回復ではないにしろ、力強い観光客の需要回復に期待感を示した。
 中国のリカバリー・キャンペーンは12月まで、日本と定期路線が就航する中国の都市を中心としたFAMツアーの実施が中核となる。すでに6月21日に日本旅行業協会(JATA)、全国旅行業協会(ANTA)の協力による旅行会社およびメディア関係者を対象とした視察ツアーを実施し、JATAのチェックリストを元にしたSARS対策を検証している。7月19日からは青島、西安へのFAMツアーを予定しており、年末までに約20のFAMツアーを実施し、旅行会社関係者を合計1000名、メディア関係者200名を視察に送る予定だ。
 また、今週末には中華人民共和国国家観光局局長の何光偉氏が来日し、「中国観光振興懇親会」を開催するほか、山東省、上海市、桂林省、大連市、河西省、河南省など各地方観光局がリカバリーを目的としたミッション団の訪日も続々と決定している。なお、8月9日にASEAN10ヶ国に日本、韓国、中国を加えた13ヶ国の観光大臣会議を北京で開催し、アジア地域全体のSARSからのリカバリーを宣言する。