近ツー、平成15年12月期の業績予想をSARSの影響で下方修正

  • 2003年6月10日
 近畿日本ツーリストは平成15年12月期の中間期(平成15年1月1日〜6月30日)、および通期(平成15年1月1日〜12月31日)の業績予想を修正した。単体の中間では2月時点での予想である営業収益409億円を46億円を減額した363億円、経常利益は260億円の赤字から420億円の赤字、当期純利益は30億円の赤字から67億円の赤字に下方修正した。連結では営業収益は520億円から478億円、経常利益は220億円の赤字から370億円の赤字、当期純利益は27億円の赤字から60億円の赤字とした。近ツーでは期初、イラク情勢の悪化を予想した対策として海外旅行は中国を中心に販売を強化する方針であったが、新型肺炎(SARS)が中国本土へ大きく影響した。また、海外旅行から国内旅行へのシフト強化も図っているのものの、個人、法人とも旅行需要の回復には至っていないとしている。
 通期での業績予想の修正は単体の期初予想である営業収益930億円から884億円、経常利益24億円から34億円、当期純利益11億円から2億円、連結では営業収益1170億円から1117億円、経常利益40億円は変わらず、当期純利益20億円から7億円とそれぞれ下方修正した。なお、修正値の概要は下記の通り。

▽単体中間(営業収益/経常利益(増減率)/当期純利益(増減率))※△は赤字
 363億円(11.2%減)/△42億円(-)/△67億円(-)
▽連結中間
 478億円(8.1%減)/△37億円(-)/△60億円(-)
▽単体通期
 884億円(4.9%減)/34億円(41.7%増)/2億円(81.8%減)
▽連結通期
 1117億円(5.5%減)/40億円(増減なし)/7億円(65.0%減)