観光白書、昨年度の施策を踏襲し、更なる外客誘致と国内観光振興を図る

  • 2003年6月10日
 国土交通省は「平成14年度観光の状況に関する年次報告」、および「平成15年度において講じようとする観光政策」(平成15年版観光白書)をまとめた。今年度は昨年度に引き続き、「外国人旅行者訪日促進のための戦略的取組み」に大きなウエイトを置いている。外客誘致重要市場の韓国、アメリカ、中国、香港、台湾を対象とした「ビジット・ジャパン・キャンペーン」(VJC)の中核事業に20億円の予算を組み、市場ごとの特性に応じて広告キャンペーンや訪日旅行ツアー商品の造成支援などを行うほか、VJCの対象以外ではタイ及びその周辺諸国、オセアニア、カナダ、欧州を準有望市場として、国際観光振興会による広報宣伝活動を行う。また、外国人による受入整備の状況診断を元に国際観光地としての整備指針を取りまとめ受入体制の改善を推進していく予定だ。
 一方で、国民の観光旅行促進のための取組みや観光交流空間の形成に向けた取組みにも力をいれる。特に観光交流空間の形成に向けた取組みでは、地域の観光振興の自主的な取組みを総合的に支援する観光交流空間づくりモデル事業を創設するほか、「観光まちづくりプログラム策定推進事業」を実施して当該地域の自然・歴史・文化を活かした個性的な観光まちづくりをすすめ、地域経済活性化と国内旅行、訪日観光旅行活性化に繋げたい意向だ。