香港、「以前より綺麗で安全な街」をアピール、旅行者の早期回復に期待感

  • 2003年6月9日
 香港政府観光局(HKTB)の日本・韓国地区局長の加納國雄氏は「香港は以前より綺麗で、安全な街になった」と語り、新型肺炎(SARS)に伴い激減した旅行者が早期に香港を訪問するよう期待を表明した。これは日本外国特派員協会のパネル・ディスカッション「旅行業界におけるSARSの影響」の席上での発言。加納氏は「世界保健機構(WHO)の渡航延期勧告の解除、および外務省危険情報の引き下げ後の6月2日時点で、香港市内にマスク姿はなく、SARS沈静化に寄与した空港での検疫体制も維持している」と語り、「検疫体制を整えて以降、香港からSARSが他の地域に波及したことはない」ことから、SARS対策の安全面を強調した。また、同席したジェイティービー海外企画担当部長の土井照夫氏は、JTBのパッケージツアーに関して「先週からこれまで香港のツアーでは約100件を超える予約があった」と言及したものの、「観光客の回復基調は7月中旬から下旬」との見通しを示した。
 なお、香港はリカバリー予算として10億香港ドルの予算を割り当てることを発表しており、HKTBでもプロモーション活動、旅行会社のFAMツアーなどの展開を予定する。