ドイツ、需要回復は旅行者の動機付けが最も重要、プロモーションに積極的

  • 2003年5月27日
 ドイツ観光局は第11回ドイツ旅行展を東京・日比谷シティにおいて5月25日から開催している。これに合わせ、このほど記者会見が開催され、ドイツ観光局日本・韓国地区局長のペーター・ブルーメンシュテンゲル氏はイラク、新型肺炎(SARS)からの需要回復には「旅行者の動機付けが最も重要」と語り、開催中の旅行展をはじめ、需要回復に向けた取組みを積極的に行う。「SARSの感染者がいない日本とドイツの間をフライトすることは安全」であることから、旅行者の不安を取り除くため「地下鉄の広告などトレインジャックをはじめ、出来ることから需要回復に繋げたい」(ブルーメンシュテンゲル氏)と語った。また、旅行会社とタイアップした消費者向けのプロモーションも積極的に取り組む。
 なお、ドイツへの日本人旅行者は宿泊数で2002年10月から前年比25%増から35%増を記録、今年1月も前年比14.5%増の6万2968泊と大きく増加している。この理由として、昨冬に成功を収めたマーケティング手法「イベントマーケティング」を「今後は積極的に展開する」(ブルーメンシュテンゲル氏)という。特に昨年12月は36.3%増の8万4395泊で12月単月での過去最高を記録、ニュルンベルクは86%増、ドレスデンは60%増とクリスマス・マーケットの開催が旅行の目的となったようだ。
 ブルーメンシュテンゲル氏は今後のイヤーテーマに関しても言及した。2003年は「ドイツのきらめく小さな町」と「ドイツ 見本市と会議の国」を掲げ、既に展開しているが、2004年は「音楽の国ドイツ」としてクラシック音楽ファンのみならず、レジャー目的の旅行客にも音楽に触れてもらうことを狙う。2005年は「日本におけるドイツ」年とファミリーホリディ、2006年はサッカーワールドカップドイツ大会とドイツのモーツァルトをテーマに、プロモーションを展開する。