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JOPA、旅行会社社員を対象にクルーズアドバイザーの資格を設置

  • 2006年3月24日
 日本外航客船協会(JOPA)は日本旅行業協会(JATA)、および日本船旅業協会(JASTA)と協力し、旅行会社社員を対象にクルーズの専門的知識の習得、およびクルーズ旅行に精通するクルーズアドバイザーの資格を設置する。JOPA理事長の福島義章氏は今回の資格を設置するにあたり「クルーズは成熟した社会に適した旅のスタイル。低迷するクルーズ旅行の打開と普及だけでなく、旅行会社の方を通じてクルーズ旅行の良さを一般消費者に知っていただきたい」と語った。JOPAが平成13年に行った調査ではクルーズ旅行の販売に自信がある旅行会社の社員が42.7%、クルーズを体験したことがある方も平成3年の70%台から36.2%と大幅に低下していた。JOPAではクルーズアドバイザー認定制度検討委員会を平成14年度に設置、研修試験検討部会、カリキュラム検討部会、広報政策検討部会の3部構成で資格の設置を検討していた。

 クルーズアドバイザーはクルーズ・コンサルタントとクルーズ・マスターの2種類の資格から成る。クルーズ・コンサルタントは一般旅行業務旅程管理主任者の資格(平成7年以前の旅行業取扱主任者資格保持者も可)を持つ者、もしくは修了テストの合否に関わらず一般旅行業務旅程管理主任者研修の過程を受講する者が対象である。資格取得には座学研修と試験を1日の日程で済ませ、日本船で1泊2日以上の体験乗船が必要。研修ではクルーズの概念のほか、マーケットの現状と未来、日本船と外国船の違い、各船会社の割引制度とリピーター特典などの専門的知識を習得する。受講料は座学研修が研修費用、教材費などを含み1万5000円、体験乗船研修が1万5000円で、研修期間3日間で合計3万円となっている。クルーズ・マスターはクルーズ・コンサルタント資格を取得後3年以上の実務経験を経た者が対象である。平成15年度は10月から11月にかけて東京、大阪でそれぞれ1回実施する。なお平成16年からは毎年7月と10月から11月にかけて東京、大阪で各2回実施する予定。この研修は日本旅行業協会(JATA)が実施する旅程管理研修と同一の会場で行い、JATAの研修が月曜日から金曜日、JOPAの研修が土曜日となっている。