スイス政観、FITセミナーを開催、FIT取り込みを強化する素材を提案

  • 2003年2月21日
 スイス政府観光局は旅行会社対象のスイスFITセミナーを開催、日本人スイス訪問者の動向と今後の営業展開に関する提案を行った。スイスを取り扱うフェロートラベル、朝日サンツアーズ・スイスセンターによると、旅行形態としては鉄道を利用した移動型の旅で9日間、10日間、11日間の3パターンが80%を占めている。リピーターは安価なキッチン付きアパートメントタイプのホテルに宿泊し、グリンデルワルトやツェルマットに滞在し、周辺地域の観光に時間をかける1都市滞在型が増加している。
 個人旅行が好調な理由は、交通ネットワークの整備、複数言語の国のため英語が通じやすいこと、行き届いた表示案内、治安の良さなどが挙げられる。特に、交通はスイス・パスやスイス・カードなど「スイス・トラベル・システム・パス」を利用し、公共交通機関の利用だけでなく博物館の割引が特典として付与されていることから、観光にも便利である。2002年の夏はスイス・パスの1等8日間のタイプが多く売れたという。
 スイス政府観光局によれば、昨年は景気の影響やワールドカップの開催により、スイス全体の宿泊数が2001年に比べ16.7%減少した。しかし同局次長の竹中正道氏は「今年はスイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)の成田/チューリッヒ線がデイリー運航となり、日本航空(JL)とコードシェア提携を結んだことから、スイスへの旅行者は順調に伸びることが予測される。個人旅行は航空券、ホテルクーポン、スイス・トラベル・システムの3点を手配することで旅行者が旅を満喫できることから、旅行代理店にとっても比較的簡素な手配である。これを機会に、スイスのFITの企画が作りやすく、手配も簡単で、販売しやすいことを知っていただきたい」と語った。