中国、2002年の日本人訪問者数は過去最高、今年は10%増が目標

  • 2003年1月21日
 中国国家観光局の張西龍首席代表が2002年の日本人観光客の動向、および2003年の展望を語った。12月の中国への日本人訪問者数は2001年比33.91%増、2000年比47.54%増の25万5100人であった。また2002年の1月からの累計では2001年比25.13%増、2000年比35.6%増の298万6800人となり、過去最高の訪問者数となった。この訪問者増に関して張氏は、「中国がWTOに加盟し、2008年には北京オリンピック、2010年には上海で万博の開催が予定されていることでのビジネス需要が増加していることに加え、昨年は日中国交30周年を記念した各種の交流イベントが開催されたこと、成田空港第2滑走路の供用開始で中国各地への定期便が就航したことが主な要因であった」と振り返った。
 今後の展望では、「これまでの20年間で中国は『観光資源の大国』から『アジアの観光大国』へと成長した。今後の20年間では『世界一流の観光大国』を目指す」とした上で、2003年の日本人訪問者数に関しては「現在、中国への訪問者のうちビジネスと観光客がそれぞれ半分ずつであることから、観光客は今後も増加が期待できる。今年は10%増を目標としたい」と語った。この実現に向け、現在の訪問者増を支える歴史や文化の紹介を継続することでの熟年層の増加に加え、「今後は若い女性層へのプロモーションを積極的に行う」方針だ。デスティネーションとしては北京、上海、アモイ、大連を中心に露出を狙っており、上海の旧市街の認知度に加え、現代的な側面である豪華なホテル設備など紹介していく。さらに観光局では修学旅行の受入れに力を入れていく方針で、そのために中国では観光関連のサービスの向上や人材教育、ホテル従業員の安全意識の向上などを推進する。