HIS、B.LEAGUEと「グローカル・パートナー」契約 公式ツアー「B.旅」を展開、アジア送客やMICEも
エイチ・アイ・エス(HIS)は8月31日、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(B.LEAGUE)と「グローカル・パートナー」契約を締結した。HISが持つ国内外の旅行ネットワークと、全国41都道府県55クラブを擁するB.LEAGUEの地域ネットワークを組み合わせ、国内の観戦旅行に加え、アジアから地方へのインバウンド送客、アリーナを活用したMICE、次世代育成などを展開する。HISはB.LEAGUE公式ツアー「B.旅」の企画・造成・販売独占権を取得。スポーツを目的とする旅行を、今後の高付加価値商品として強化する考えだ。
「B.旅」でアウェイ需要を地域送客へ
今回の取り組みは「地域熱狂」「グローバル誘客」「次世代育成」の3本柱で進める。このうち国内では、B.LEAGUE公式ツアー「B.旅」を展開する。移動や宿泊だけでなく、選手との面会などの特別体験や参加者限定のオリジナルグッズを組み込み、観戦そのものを旅行の目的とする商品を造成する。2027年に愛知・名古屋で開催される「りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME」のツアーも販売を予定している。
特に力を入れるのがアウェイ観戦需要だ。山野邉淳取締役は会見で、リーグ全体では1300を超える試合があるものの、全試合でツアーを設定するわけではないと説明。クラブと協議し、特に「アウェイになった時に商品が必要だというチーム」に対して商品を造成していく考えを示した。9月中の販売開始を予定するが、会見時点で第1弾となるクラブは決まっていない。
B.LEAGUEの島田慎二コミッショナーも、各クラブがホーム&アウェイで全国を移動し、それに伴ってファンも動く点を強調した。単なる移動手段の提供にとどめず、旅を通じて開催地域の魅力を知ってもらうことで、リーグが掲げる地域創生を一段深めたい考えだ。将来的には現在クラブのない県にもクラブを設け、47都道府県での展開を目指す方針も示した。
フィリピン、韓国、インドネシア、台湾を重点市場に
海外では、B.LEAGUEでプレーするアジア各国の選手をフックにインバウンド需要を開拓する。B.LEAGUEには29の国・地域出身の選手が所属しており、HISはまずフィリピン、韓国、インドネシア、台湾を重点市場としてPRイベントを展開。フィリピンから北海道、韓国から大阪、インドネシアから佐賀、台湾から滋賀といったように、自国出身選手と所属クラブを結び付けて地域への送客につなげる構想だ。2026年の「B.LEAGUE MANILA GAMES」の観戦ツアーを皮切りに、公式インバウンドツアーを順次展開する計画を示している。
販売ではHISの海外ネットワークを活用する。山野邉氏は、海外拠点での自社による直接販売を中心としつつ、「自社だけで集めるということではなく、BtoBも含めて僕らがハブとなって広げていく」と説明。海外の旅行会社などを通じた販売も視野に入れ、基本的にはツアー商品として送客していく方針を示した。
一方、B.LEAGUEとして現時点ではインバウンド観戦客の具体的な人数や構成比の目標は設定していない。島田氏は、少子化が進むなかでも全国各地のアリーナを継続的に満員にしていくため、訪日客の取り込みは重要になると指摘。アジアでバスケットボール人気が高まり、各国の代表クラスの選手がB.LEAGUEでプレーする流れも追い風とし、「少しずつインバウンドのお客さんを増やしていくことは明確に持っている」とした。
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