ANA・JAL、9~10月の燃油サーチャージ引き下げ 政府補助反映、長距離往復で最大3万円減

ANAとJAL/JTAは、2026年9月1日から10月31日までに発券する日本発国際線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を引き下げる。中東情勢を踏まえた政府の航空機燃料への緊急的激変緩和措置による補助効果を反映し、本来の算定では「2万1000円基準」に相当するところ、両社とも1段階低い「2万円基準」の水準を適用する。
政府補助で「2万円基準」を適用
燃油サーチャージは、シンガポールケロシン市況価格を基準に一定期間ごとに見直される。JALによると、2026年6~7月のシンガポールケロシン市況価格の2カ月平均は1バレル132.50米ドル。これに同期間の平均為替レート1米ドル161.63円を乗じた円貨換算額は2万1417円となった。通常であればJALではゾーンP(2万1000円基準)が適用される水準となる。
ANAでも、6~7月の燃油市況を基に算定した場合は「2万1000円以上2万2000円未満」のテーブルに相当するが、政府補助の効果を踏まえ、特例として「2万円以上2万1000円未満」のテーブルを適用する。
政府は中東情勢を踏まえた「緊急的激変緩和措置」を2026年3月19日から実施しており、ガソリンや軽油などに加えて航空機燃料も支援対象としている。今回の燃油サーチャージは、燃油市況そのものが2万円基準まで下がったのではなく、補助効果を反映して通常より低い基準を適用する点が特徴となる。
ANAは長距離で片道1万円引き下げ
ANAの9~10月発券分の燃油サーチャージは、7~8月発券分から全方面で引き下げとなる。北米・欧州などの長距離方面では片道1万円、往復利用では2万円の負担減となる。
| 路線 | 7~8月発券 | 9~10月発券 | 値下げ幅 |
|---|---|---|---|
| 欧州・北米・中東・アフリカ・オセアニア・中南米 | 65,000円 | 55,000円 | ▲10,000円 |
| ハワイ・インド・インドネシア | 40,400円 | 35,800円 | ▲4,600円 |
| タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 33,500円 | 27,300円 | ▲6,200円 |
| ベトナム・フィリピン・グアム・パラオ・モンゴル | 22,500円 | 19,300円 | ▲3,200円 |
| 中国・マカオ・台湾・香港 | 15,400円 | 14,300円 | ▲1,100円 |
| 韓国・ロシア(ウラジオストク) | 7,400円 | 6,500円 | ▲900円 |
JALは北米・欧州などで往復3万円減
JAL/JTAも9~10月発券分を引き下げる。北米・欧州・中東・オセアニアでは片道1万5000円の引き下げとなり、単純往復では3万円の負担減となる。
| 路線 | 7~8月発券 | 9~10月発券 | 値下げ幅 |
|---|---|---|---|
| 北米・欧州・中東・オセアニア | 65,000円 | 50,000円 | ▲15,000円 |
| ハワイ・インドネシア・インド・スリランカ | 40,400円 | 30,900円 | ▲9,500円 |
| タイ・マレーシア・シンガポール・ブルネイ・ロシア(ノヴォシビルスク) | 35,000円 | 26,000円 | ▲9,000円 |
| グアム・パラオ・フィリピン・ベトナム・ウランバートル・ロシア(イルクーツク) | 22,500円 | 17,500円 | ▲5,000円 |
| 東アジア(ソウル・釜山・済州・ウランバートル、沖縄=台北・高雄を除く) | 16,900円 | 12,400円 | ▲4,500円 |
| ソウル・釜山・済州・極東ロシア、沖縄=台北・高雄 | 7,400円 | 5,900円 | ▲1,500円 |
なお、11月以降の燃油サーチャージについては、両社とも決定次第改めて発表する。

