大韓航空とアシアナ航空、統合最終段階へ 12月17日に合併登記

  • 2026年8月14日

 大韓航空とアシアナ航空の統合が最終段階に入った。両社は8月12日、統合についてそれぞれ必要な機関決定を行い、大韓航空は取締役会、アシアナ航空は臨時株主総会で合併を承認した。今後は債権者保護手続きや航空当局による許認可などを進め、12月17日に合併登記を行う予定だ。

 大韓航空は小規模合併の要件を満たすことから、株主総会に代えて取締役会決議で承認した。一方、アシアナ航空の臨時株主総会には全株主の81.86%が出席し、出席株主の99.3%、1億6743万6677株が合併議案に賛成した。韓国国土交通部は6月25日に両社の合併を条件付きで認可しており、金融当局に提出した証券届出書も7月24日付で効力が発生した。

約6年の統合プロセス、実務統合が最終段階へ

 今回の合併は、2020年11月に大韓航空がアシアナ航空の買収を決定してから約6年をかけて進められてきた。大韓航空は2024年12月、アシアナ航空の新株を取得して63.88%を保有し、同社を子会社化。その後約2年間を統合準備期間と位置付けてきた。合併後は大韓航空がアシアナ航空の資産、負債、権利義務、従業員を承継する。

 現在は、統合航空会社の発足に向けた実務面の準備が進む。大韓航空によると、システムやマニュアルの統一、旅客・貨物担当者の教育、合同緊急脱出訓練などを実施している。 また、運航乗務員の訓練プログラムも標準化しており、大韓航空の既存の運航証明(AOC)を維持しながら、アシアナ航空の航空機や安全運航システムを大韓航空の運航体制に組み込むため、韓国内の運用基準変更や海外航空当局で必要となる手続きを進めている。

スターアライアンス脱退へ、マイレージ統合案は審査中

 大きな変更点の一つとなるのが、アライアンスの移行だ。アシアナ航空は12月16日23時59分(韓国時間)をもってスターアライアンスを脱退すると発表している。これに伴い、アシアナクラブ会員によるスターアライアンス加盟航空会社便のマイル積算やマイレージ航空券の利用、上級会員向け特典なども終了する。

 一方、マイレージ制度の統合は8月14日時点で最終確定していない。大韓航空が公表している統合案では、既存のアシアナクラブのマイルを合併後10年間「旧アシアナマイル」として別管理し、希望する会員はスカイパスへ転換できる。提示されている転換比率は、搭乗で獲得したマイルが1対1、提携サービスで獲得したマイルが1対0.82。統合案は韓国公正取引委員会の審査・承認後に最終確定する予定で、詳細は変更される可能性がある。

路線再編には競争是正措置

 路線網についても、統合後の再編には競争政策上の制約がある。韓国公正取引委員会は、大韓航空とアシアナ航空の企業結合に対し、国際線26路線、国内線8路線の計34路線で構造的措置を課している。対象路線では代替航空会社へのスロット提供などが求められる。

 こうした制約がある一方、大韓航空は統合後を見据え、重複路線の運航時間帯を多様化するとともに、新規路線を開発する方針を示している。統合による路線・スケジュールの再編が、日本発着を含むネットワークや旅行商品の造成にどのような変化をもたらすかが注目される。