アドベンチャー、黒字転換も旅工房の減益・減損響く 営業利益は計画下回る
欧州から北米・オセアニア・アジアへ、方面分散を継続
2027年6月期について旅工房は、売上高を前期比5.9%増の50億4600万円と予想する。一方、営業損益と経常損益はいずれも1億5000万~2億300万円の赤字を見込む。内部管理体制の強化や改善計画の実行に伴う人的投資、専門家費用などを織り込むためで、黒字化にはなお時間を要する見通しだ。
販売面では、中東情勢や燃油価格、円安の影響を慎重に見極めながら、北米、オセアニア、アジア方面への需要シフトを取り込む。商品展開と販売チャネルを拡充するとともに、コンシェルジュの専門性を生かした付加価値の高い旅行商品の提供を掲げる。広告宣伝費やシステム保守運用費などの適正化も進める。
同社は2021年3月期以降、営業・経常赤字が続いており、2026年6月期末の現金及び預金は9億8100万円まで減少した。一方、5億円のコミットメントラインを設定しており、会社側は当面の事業資金について「資金繰りに重要な懸念はない」としている。
アドベンチャーは27年6月期に営業利益20億円を計画
親会社のアドベンチャーは2027年6月期について、連結収益260億円、営業利益20億円を計画する。営業利益は前期実績から約8割の増加を見込む。アドベンチャー単体ではオーガニックユーザーの拡大やSEO、GEO、CVRの改善、広告宣伝費比率の改善を進めるほか、グループ会社ではPMIを強化する。旅工房についても経営体制やコーポレート部門を強化し、収益改善を図る方針だ。
アドベンチャーは同時に、海外向け旅行サイトの展開や多言語広告など「グローバルOTA」に向けた投資を継続する。2026年6月期は、その先行投資と旅工房の減益が利益計画の未達要因となった。2027年6月期に掲げる大幅な利益改善を実現するには、自社OTAの収益性向上に加え、旅工房を含むグループ各社の立て直しが一つの焦点となりそうだ。

