ANA HD、国際旅客好調で1Q売上高22.6%増 燃油費増響き営業益は4割減
ANAホールディングスが7月29日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比22.6%増の6727億円となり、第1四半期として過去最高を更新した。旺盛な訪日需要に加え、日本発のレジャー需要を取り込んだ国際線旅客が伸長した。一方、燃油費などの増加で営業利益は43.5%減の207億円となった。旅行事業は減収ながら営業黒字に転換した。
航空事業の売上高は前年同期比24.9%増の6208億円、営業利益は48.7%減の181億円だった。国際線旅客や国際線貨物の好調に加え、前年に連結子会社となった日本貨物航空(NCA)の収入が寄与した一方、燃油費を中心に費用が増加した。連結全体では経常利益が37.3%減の225億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が15.4%減の194億円となった。
ANAブランドの国際線旅客収入は20.0%増の2476億円、旅客数は14.3%増の236万3462人となった。座席供給量を示す座席キロが4.0%増だったのに対し、旅客キロは11.6%増え、利用率は前年同期から5.7ポイント上昇して85.1%となった。訪日需要と日本発レジャー需要がともに伸び、需要期には4月から成田-バンコク線、6月から成田-バンクーバー線などで期間増便を実施した。
国内線旅客は収入が1.1%増の1636億円、旅客数が3.9%増の1064万人となった。運航規模は前年を下回ったものの、ゴールデンウィークを中心に増便し、レジャー需要を取り込んだ。利用率は4.0ポイント上昇の75.6%だった。Peachも訪日・レジャー需要を背景に、収入が22.0%増の357億円、旅客数が9.3%増の241万人、利用率が83.3%となった。
旅行事業は売上高が9.3%減の139億円となったものの、営業損益は前年同期の2億円の赤字から1億円の黒字に転換した。海外旅行ではハワイ方面などの取扱高が前年同期を下回り、国内旅行でも主力のダイナミックパッケージ商品の集客が伸び悩んだが、コストマネジメントの徹底が収益改善につながった。航空会社本体では日本発レジャー需要が伸びる一方、旅行商品の取扱高では方面や商品による濃淡が残る状況が示された。
2027年3月期通期の連結業績予想は据え置き、売上高2兆7700億円、営業利益1500億円、親会社株主に帰属する当期純利益960億円を見込む。ANA HDは中東情勢など外部環境の変化を注視しつつ、需要動向に応じた価格設定や需給調整を進める方針だ。