ビザ免除の明暗鮮明に、2026年版最強パスポートランキング
Henley & Partnersが公表したHenley Passport Index 2026によると、世界で最も移動性の高い国と低い国の差は過去20年で最大水準に拡大した。同指数は、IATAが提供する渡航条件データを基に、事前ビザなしで渡航できる目的地数で各国パスポートを評価している。上位には多くの国が集中する一方、下位国は国際的に孤立する傾向が強まり、移動の自由度における二極化が進行している。
発表によると、2026年もシンガポールが192の国・地域へのビザなし渡航を認められ、首位を維持した。最下位はアフガニスタンで24ヶ国にとどまり、両国の差は168ヶ国に達した。2006年時点の118ヶ国差と比べても、移動格差が大幅に拡大していることが分かる。日本と韓国は188ヶ国への渡航が可能となり2位に並び、欧州諸国が引き続き上位を占めた。一方、アラブ首長国連邦やニュージーランド、オーストラリア、カナダ、マレーシアなど、欧州以外の国も存在感を示している。
米国は一度上位10位圏外に落ちた後、再び10位に返り咲いたが、長期的には順位を下げている。英国も同様に、ビザなし渡航可能国数を大きく減らし、両国とも過去最大級の減少幅を記録した。政治的安定性や外交関係の変化が、パスポートの実質的価値に直結している状況が浮き彫りとなった。
過去20年間で最も順位を上げたのはアラブ首長国連邦で、積極的な外交とビザ自由化政策により5位まで上昇した。東欧や西バルカン諸国も大きく順位を伸ばす一方、ボリビアは唯一、ビザなし渡航可能国数を大幅に減らし順位を落としている。直近10年では、コソボや中国が顕著な上昇を見せ、国境政策の変化が指数に即座に反映されている。
移動の自由度と国の開放性を比較するHenley Openness Indexでは、米国は出国の自由度に比べ入国の開放性が低く、世界でも特に差が大きい国の一つとされた。対照的に中国は、近年ビザ免除対象国を急速に拡大し、開放度を高めている。
同ランキングの10位までは以下の通り
- 1位(192):シンガポール
- 2位(188):日本、韓国
- 3位(186):デンマーク、ルクセンブルク、スペイン、スウェーデン、スイス
- 4位(185):オーストリア、ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー
- 5位(184):ハンガリー、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、アラブ首長国連邦
- 6位(183):クロアチア、チェコ、エストニア、マルタ、ニュージーランド、ポーランド
- 7位(182):オーストラリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、英国
- 8位(181):カナダ、アイスランド、リトアニア
- 9位(180):マレーシア
- 10位(179):米国

