2026年 観光市場は次の成長を描けるか、海外旅行は本格回復フェーズへ-年頭所感(1)(旅行会社・OTA)
世界的な旅行需要の拡大が続くなか、2025年の日本の観光市場は訪日旅行が高水準を維持し、海外旅行も段階的な回復を進めた一年となった。一方で、観光客の集中によるオーバーツーリズムなどの地域課題や慢性的な人手不足、コスト上昇といった構造的な問題は解消には至っていない。
2026年は昨年開催された大阪・関西万博のレガシーをいかに持続的な観光需要につなげるかが問われる年であり、同時に海外旅行市場の本格回復と商品・販売戦略の再構築が重要なテーマとなる。量から質への転換や持続可能な成長に向けた対応が求められるなか、政府は新たな観光立国推進基本計画の策定を予定しており、注目が集まっているところだ。こうした環境下で、業界団体や大手旅行会社、航空会社などのトップは2026年をどのように見通すのか。本企画では全3回にわたり、各分野トップの年頭所感を掲載する。第1弾は旅行会社とOTA。
JTB代表取締役社長執行役員 山北栄二郎氏
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。昨年は、世界で交流が大きく進展した一年でした。「大阪・関西万博」は人々の往来を促進し、『交流』の大きな可能性を再認識いたしました。訪日外国人旅行者の回復は日本のツーリズム産業全体の確かな成長を物語り、JTBグループもグローバル事業の躍進でその一翼を担いました。JTB時刻表は汽車時間表として創刊してから100年という……続きを読む
エイチ・アイ・エス代表取締役社長 矢田素史氏
新春を迎え、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。2025年を振り返りますと、世界情勢は不確実性に満ち、地政学的な緊張や円安・物価高騰など、旅行者の行動にも影響を及ぼす要因が続きました。しかしながら、こうした逆風の中にあっても、人々の「旅を通じて世界とつながりたい」という本能的な欲求は弱まることはなかったと感じます。その象徴ともいえるのは、「大阪・関西万博」の成功です。半年にわたり開催された……続きを読む
KNT-CTホールディングス代表取締役社長 小山佳延氏
謹んで新春のご挨拶を申し上げます。新年を迎えるにあたり、平素より当社を支えてくださる皆さまに心より御礼申し上げます。昨年、当社は創立70周年という節目を迎えました。長年にわたり当社を支えてくださったステークホルダーの皆さまに、あらためて深く感謝申し上げます。昨年は、大阪・関西万博の開催やジャングリアの開業など、国内外で注目を集める明るい話題も相次ぎ、観光市場には新たな活力が生まれました。一……続きを読む
日本旅行代表取締役社長 吉田圭吾氏
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。昨年、日本中で話題の中心となった大阪・関西万博は大盛況のうちに閉幕し、国内外問わず、多くの来場者が日本と世界の文化や技術を体感し、交流の喜びを分かち合ったことと存じます。当社においても、親会社である JR 西日本とともに、万博を契機とした地域の活性化に努めてまいりました。この万博の成功事例を一過性のものにするのではなく、来る 2027 年に開催される「国際園芸博覧会……続きを読む
阪急交通社代表取締役社長 酒井淳氏
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。旧年は、継続する物価上昇が、暮らしの負担となったほか、旅行商品への消費マインドに影響を及ぼしました。訪日旅行は、記録的な伸長を遂げた年となった一方で、海外旅行では、円安や燃油の高止まりによる厳しい環境が継続しました。日本人の旅行市場においては、旅行業界として、工夫や対策が必要な年であったと言えます。こうした中で開催された大阪・関西万博は、日本経済や旅行業界……続きを読む
東武トップツアーズ代表取締役社長執行役員 百木田康二氏
新年にあたり、謹んでご挨拶申し上げます。昨年の旅行業界は、訪日旅行客数が過去最高となり、国内旅行も好調な企業業績を背景に法人需要が強く、個人旅行も大阪・関西万博の効果で堅調に推移するなど、総じて明るい一年となりました。一方、長く続く円安や物価高、地政学リスクの影響により、海外旅行は依然として復調にほど遠い状態でした。また、国内旅行・海外旅行ともに若年層やシニア層それぞれの旅行意欲が二極化……続きを読む


