阪急交通社、7月の海外旅行取扱高が19%増 中国・エジプトなどが好調

 阪急交通社が発表した2025年7月の旅行取扱実績によると、全体の取扱額は前年同月比109.8%の249億円超となり、特に海外旅行分野が堅調に推移した。中国やエジプトなどでの販売強化が奏功したかたち。

 区分別では、海外旅行が137億8352万円で前年比119.0%と大幅に増加した。中国方面が前年同月比5.8倍と大きな伸びを示し、香港も好調に推移した。その他、エジプトも前年比2.5倍と堅調に推移し、スイスを中心に欧州方面や、中南米の周遊型ツアーも前年実績を上回った。長距離旅行市場における需要回復が鮮明となっている。

 一方、国内旅行の取扱高は108億561万円で前年比99.8%とほぼ横ばいだった。観光庁の宿泊旅行統計調査でも日本人宿泊者数が1.1%減少しており、需要の停滞感が続く。こうした中、阪急交通社では「ジャングリア沖縄」入場チケット付き商品の告知や、チャーター企画商品の投入により需要喚起を図った。北海道や沖縄、近畿などでは前年を上回る取扱実績を記録しており、地域別に明暗が分かれた。

 グループ会社の阪急阪神ビジネストラベルでは、総取扱額が前年比96.9%の26億8999万円となり、企業の出張需要減が影響した。特に海外旅行では世界経済の不透明感が影を落とし、前年同月比96.8%にとどまった。