HIS、第3四半期累計は増収増益 通期純利益は下方修正へ

HISは9月12日、2025年10月期の通期連結業績予想を修正し、親会社株主に帰属する純利益を77億円から65億円に減額した。売上高と営業利益、経常利益の見通しは据え置いた。修正の背景として、トルコ・リラの下落やインフレにより原価や人件費が増加する中、トルコ子会社がBtoBを含むアウトバウンド事業の縮小を決定し、第3四半期で特別退職金等を特別損失に計上するためとしている。
同日公表の第3四半期決算では、当第3四半期連結累計(11月~7月)の売上高2663億2400万円(前年同期比12.2%増)、営業利益62億6500万円(同20.4%増)、経常利益60億4600万円(同16.1%増)と増収増益を確保した一方、特別損失により親会社株主に帰属する四半期純利益は17億8200万円(同50.2%減)となっている。
事業面では、欧州・中近東向けの集客強化やハワイの需要回復が海外旅行を牽引し、国内は万博関連や沖縄の着地型拡充が寄与、訪日は高付加価値型の体験造成と北米からの受客が堅調だった。
旅行事業における売上高は2191億5800万円(前年同期比112.9%)、営業利益は47億3100万円(同109.0%)、EBITDAベースでは77億5300万円の利益(同104.0%)となった。
その他、ホテル事業は稼働・単価の上昇で増収増益、九州産交グループもバス・空港関連・物販の好調で増収増益を記録した。