アフリカ観光の可能性に日本人バイヤーも手応え、Africa’s Travel Indaba 2025
アフリカ地域の観光発展へ、域内連携とフライトネットワークが鍵
開会式で挨拶に立った南アフリカ観光大臣のパトリシア・デ・リール氏は、「観光産業は南アフリカ経済の成長と雇用創出の柱であり、現在進めている観光成長パートナーシップ5カ年計画では、GDP貢献度を8.8%から10%へ、雇用を184万人から250万人へ引き上げる」と語った。また、南アフリカ観光局のグローバルキャンペーン「South Africa awaits – Come Find Your Joy」にも触れ、同国ならではの人々の気質や情熱、文化を体験していただきたいと訴えた。
南アフリカ副大統領のポール・マシャティーレ氏も「アフリカにおける観光のGDP比率は2023年で6.8%だが、2030年には10.4%に拡大すると見込まれる」とし、そのためのインフラ投資や自由貿易圏(AfCFTA)を通じた域内連携、さらにはアフリカ各地の主要都市へ乗り入れる国際線の増加が鍵になると示した。
日本市場の現状は
一方で、日本市場からの渡航は依然として回復途上にある。2025年6月の訪問者数は1294人と前年同月比では7.2%増となったものの、2019年比では47.6%減にとどまっている。上半期累計でも9251人と、依然としてコロナ前の水準には届いていない。
それでも、今回参加した日本人バイヤーからは「初めての参加だったが、多くの方々と出会えて非常に刺激的だった。多数のサプライヤーが一堂に会しおり、ユニークな体験を提供してくれる新しいサプライヤーにも会うことができた」などの好意的な声が聞かれた。
商談、文化、ネットワーキング、そして体験。次回のAfrica’s Travel Indabaの開催は、2026年5月11日~14日に予定されており、さらなる日本からの参加に期待がかかる。