主要旅行会社の6月総取扱額は前年比105.9%、海外旅行が8%超の伸び

 観光庁が発表した2025年6月の主要旅行業者44社・グループの旅行取扱状況速報によると、海外旅行、外国人旅行(インバウンド)、国内旅行のすべてが前年同月を上回った。総取扱額は3182億円で前年同月比5.9%増となり、市場全体で堅調な回復基調を見せた。

 分野別では、海外旅行が1120億8279万円で前年比108.2%、外国人旅行は162億1834万円で同105.5%、国内旅行は1898億7433万円で同104.7%と、いずれも前年を上回った。

 募集型企画旅行の取扱額では、海外旅行が296億1248万円(前年比121.8%)、外国人旅行が1億9267万円(同104.1%)、国内旅行が672億816万円(同104.4%)となった。取扱人数は海外旅行が6万5283人(同110.0%)、外国人旅行が1万592人(同115.0%)と伸びた一方、国内旅行は165万7151人で前年をやや下回った(同97.2%)。

 企業別では、総取扱額が最も多かったのはJTBで1020億9108万円(前年同月比99.1%)だった。以下、阪急交通社が328億4664万円(114.8%)、KNT-CTホールディングスが316億7966万円(108.8%)、日本旅行が286億5263万円(106.0%)、エイチ・アイ・エスが262億4955万円(106.6%)と続いた。

 伸び率では、三越伊勢丹ニッコウトラベルが154.7%で首位となり、トヨタツーリストインターナショナルが140.6%、東武トップツアーズが133.0%、ジェイアール東海ツアーズが132.4%、西鉄旅行が125.5%で続いた。大手は安定した取扱額を維持する一方、中堅事業者の躍進が目立った。

 主要旅行業者の月別・分類別の旅行取扱額、前年比の推移は下記の通り。