【現地レポート】パンダ返還後を見据える、成都×九寨溝の魅力
Trip.com主催の国際プレスツアーがこのほど、中国・成都と九寨溝を舞台に実施された。今回の訪問地である成都は、Trip.comの「Trip.Best 2025 GLOBAL100」にも選ばれた注目の観光都市のひとつ。成都および九寨溝が位置する四川省にはパンダに会えるスポットが複数あるため、日本国内のパンダ返還期限が迫るなか、今後日本人観光客の増加が期待される。そんな今回は、ツアーに同行し、成都を中心に繰り広げられた体験の数々をレポートする。
本場のパンダに会いに行く
日本では、和歌山県の「アドベンチャーワールド」で生まれ育ったジャイアントパンダ4頭が今年6月に返還。さらに、上野動物園のジャイアントパンダも2026年に中国に返還される予定となっており、「国内でパンダに会えなくなるかもしれない」との話題が注目されている。
今回訪れたのは、「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」と「都江堰大熊猫繁育研究基地」の2箇所。成都市内中心部からは車でそれぞれ30分~1時間、1時間~1時間半ほどに位置している。
成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地は、敷地面積300ヘクタール超え(東京ドーム約65個分!)の広さを誇り、和歌山のアドベンチャーワールドで生まれ育ったパンダ達を含め、現在では200頭以上が暮らしている。今回のツアーでは午前中に訪問し、木に登ったり、竹をもぐもぐ食べたりする姿を間近で観察することができた。基地内はとにかく広いが、有料の電動カートが循環しており、ポイントを絞って見学することもできる。
また、公式サイトは情報が充実しており、且つ日本語にも対応しているため料金や予約方法などの詳細が容易に確認できる点もポイント。園内にはカフェや売店も併設されているため、パンダグッズやお土産購入の時間確保をお忘れなく。
一方の「都江堰大熊猫繁育研究基地」は、市内中心部からはやや距離がありアクセスには少々時間を要するものの、その分ローカルな雰囲気が漂っている。混雑は少なく、外国人の姿もまばらだった。何と言っても驚くほど近い距離でパンダを観察できたのが印象的で、レッサーパンダなどその他の動物も飼育されており、のびのびと動き回る愛らしい姿が来場者の目を引いていた。
施設全体は簡素ながら、整備されすぎていない"現地らしさ"が逆に魅力的。見学ルートにはやや起伏のある地形が続くため、歩きやすい靴での訪問が推奨されるが、ローカル感を味わいたい層や素朴な環境を求める方には是非オススメしたい。