U29の海外旅行、4割「行きたくない」→「お金があっても行かない」は7割に!?令和トラベル調査

  • 2025年7月22日

AI活用で安価なツアーを造成、デジタルネイティブに向けアプリ機能を充実

大木氏

 説明会では令和トラベルの各種サービスについても紹介された。予算不足で旅行を諦めている層に対しては、実店舗を置かずアプリ内で全て完結するサービスを提供することで、人的コストなどの間接費を削減。さらにツアーのタイトル付けやエアーとホテルの組み合わせなどにAIや自社で開発したシステムを活用して作業時間の短縮に努めており、現在のツアーの作成時間は1本3分程度まで短縮したという。

 さらに若い世代はLCCに抵抗がないことを踏まえ、LCCの機内に宿泊するツアーも造成。利用者からは「ホテル代が浮く」などポジティブな意見が多いという。加えてインフルエンサーが旅した日程をパッケージツアーにして販売する、いわゆる「コピペ旅」のような共感型コンテンツも提供中だ。

 令和トラベルの顧客の約半数はU29世代で、特に25~30歳の女性が多いほか、大学生の卒業旅行や、初めての海外旅行などにも活用されている。さらに40代以上の利用者も増え続けており、大木氏は「40代~50代に流行しているものが20代に広がることは少ないが、逆のベクトルはありうる」と期待を示した。

 さらに大木氏は「スマホネイティブにターゲットを置き、アプリやSNSに注力している」と現状を説明。令和トラベルでは現在13アカウントのSNSを専用チームで展開している。アプリでもパスポートを簡単に読み取れる「パスポートスキャナー」、AIが旅行プランを自動生成する「トラベルプランナー」、予約時の姓名とパスポート姓名を比較する「ネームチェッカー」などの機能を充実させているという。

 今後の展開については、航空券単体の取り扱いについても言及。さらにパッケージツアーの利用者が見込める韓国版も開発中だ。大木氏は「パッケージツアー文化の一般化を目指し、カルチャーの近い韓国や台湾、シンガポールなどを視野に入れて海外展開していきたい」と語った。