2025年夏休み、海外旅行予約は前年比108.2%と好調 HISが予約動向を発表

 HISが発表した2025年夏休み(7月19日~8月31日)期間における旅行予約動向によると、海外旅行・国内旅行ともに前年比で好調に推移しており、長距離路線や家族旅行の需要増が際立った。

 海外旅行予約は前年比108.2%、国内旅行は同107.6%といずれも堅調な伸びを示した。海外旅行の平均単価は20万4300円(前年比107.0%)、国内旅行は9万5000円(同104.1%)と価格についても上昇がみられた。

 海外旅行の人気方面は、前年同様にソウル、台北、ホノルルが上位を占めた。特にホノルルは前年比120.3%と大きく伸び、ANAの大型機材「FLYING HONU」の増便や為替の安定などが後押しとなった。全体の商品区分の構成比では航空券が59.0%、ツアーが41.0%を占め、予約時期は5月が最多で前年より早まる傾向が確認された。

 注目は長距離路線の好調ぶりで、ヨーロッパ方面は前年比117.4%、中近東方面は同136.2%と高価格帯商品への需要も拡大している。急上昇ランキングでは、ビザ免除の影響で上海が前年比249.2%と急伸。以降はパリ、グアム、カイロ、バルセロナと続いた。

 国内旅行では、沖縄県、北海道、長崎県が上位を占め、特に沖縄は大型テーマパークの開業を背景に110.7%の伸びを見せた。大阪府は万博開催の影響で前年比192.9%と急増しており、関西圏の「変なホテル」ではコラボルームが稼働率9割と好調だ。出発日のピークは7月27日(日)で、海外旅行のピーク(8月9日)と異なりお盆を避けた日程に人気が集まっている。