KLMの大阪線、デイリー復活なるか?CXOのバリー・テルフォート氏インタビュー

  • 2025年6月12日

新プレエコに手ごたえ 日本路線の回復に期待、羽田移転も視野に

―日本市場の現状についてお聞かせください

フォート コロナ後回復が早かったのは北米、中南米、アフリカ路線で、日本を含むアジア路線は楽観的には見ているがまだ回復途中だ。とはいえ日本は順調に回復を見せており、このままの状況が続けば1、2年後にはコロナ前のレベルに戻せると考えている。

 現在はウクライナ問題による飛行時間の長時間化といった課題もあり難しいところではあるが、ビジネス、レジャーともに回復しているのは嬉しい。なかでもレジャーは最近の特徴としてエコノミークラスの利用からプレミアムエコノミークラスやビジネスクラスを使う傾向が強まってきた。付加価値の高いサービスに投資する傾向があるのではないか。我々にとってもいい機会と考え、特にプレミアムエコノミーのレジャー需要を追及していきたい。

 日本人に対してはオランダに加え、スキポール空港の利便性を活かした欧州域内への旅行を提案していきたい。また、最近は訪日需要が高く小規模なキャンペーンでも非常に高い反応がある。

 販路については直販とともに、従来通り旅行会社の皆様などのパートナーと協力しながら日本の旅行市場を拡大していきたい。旅行会社向けにはプロモーションレートを提供しているが、引き続き継続していく。

-今後の日本路線の展望はどのようにお考えですか

フォート KLは2025年夏ダイヤで成田/アムステルダム線を1日1便、関空/アムステルダム線を最大週5便で運航している。我々は1951年に羽田/アムステルダム線から運航を始めており、お客様もロケーションの良い羽田を好む傾向がある。エールフランス航空(AF)が羽田線を運航していることもあり、オペレーション的にも統合したい。可能であれば成田から羽田に移動したいと考えている。

 関空線については基本的に週3便だが、大阪万博もあるので不規則に増便している。冬からは週3便で運航するが、いずれはコロナ前のデイリー運航に戻したいと考えている。機材繰りやパイロットが確保できれば段階的に増便し、夏から重点的に増やしていきたい。個人的には今の回復基調が続けば2、3年以内にデイリー化できると考えている。

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