フィジー政府観光局、都内で観光促進イベント開催 新プログラム「ロロマ・アワー」発表

フィジー政府観光局は10日、都内でメディアイベントを開催し、最新の渡航情報に加え、新たに開始する持続可能な観光プログラム「ロロマ・アワー(Loloma Hour)」が紹介され、環境と地域社会に配慮した新たな旅のあり方を提案した。
冒頭で登壇したフィジー政府観光局地域統括責任者のロバート・トンプソン氏は、直行便でアクセスが可能なことや、為替の影響から現在はお得に楽しめることなどを発信。さらに「新たなプロジェクト、リゾート、アクティビティへの投資も進んでおり、今後も旅行者の皆様により多くの魅力を提供できるようになる」と語った。
続けて、フィジー政観PRマネージャーの宮本紗絵氏は、フィジーの基本情報から説明を開始。南太平洋に浮かぶ333の島々で構成されるフィジーは、日本からフィジー・エアウェイズ(FJ)の直行便で約9時間。週2便の運航があり、1泊4日からの旅程が可能だが2泊5日や5泊8日が人気だという。年間を通じて温暖な気候に恵まれており、また、物価が安く英語が公用語であることから語学留学先としても人気がある点などが紹介された。
2024年の日本人渡航者数は9474人で、2019年(1万4868人)には及ばないものの前年比22.3%の増加。2024年は全世界から100万4792人がフィジーを訪れており、オーストラリアとニュージーランドが市場の7割を占める一方、日本市場は0.94%という状況になっている。
旅をより豊かにする「ロロマ・アワー」、初年度は5000時間目標に
新たに発表された「ロロマ・アワー」に関しては、「ロロマ」がフィジー語で「愛」「思いやり」「優しさ」を意味し、旅行者が滞在中に自然環境や地域社会に貢献する1時間を持つことを提案する取り組みと説明。プログラムは「野生動物の保護」「地域社会への還元」「サンゴ礁の保護」「海岸線の保護」の4分野に分類され、同プログラムに参加するリゾートごとに多様な体験が用意されている。
具体的な活動内容としては、マンタやウミガメの保護活動、地元の子どもたちとの交流、伝統的なバスケット編みや料理教室、マングローブの植樹、ビーチクリーンなどが挙げられた。これらの体験は、ただ観光を楽しむだけでなく、訪問者がフィジーの自然や人々と深くつながる機会を提供するものであり、旅行の記憶をより豊かにすることを目指している。観光局では、初年度に旅行者による5000時間の参加を目標に掲げている。
また、同イベントではヒルトン・フィジービーチ リゾート&スパの施設紹介も行われ、ヴィラ、アジア料理レストラン、スパ、無料のキッズクラブ、大人専用エリア「Koro」など、家族連れからカップルまで多様なニーズに応えるリゾート体験が紹介された。同じくヒルトンの「ダブルツリー・リゾートby ヒルトンフィジーソナイサリアイランド」は、本島からボードで約2分の立地から、利便性と離島の自然環境を両立した滞在が可能である点が訴求された。
シンガトカ・リバー・サファリからは、リバーツーリングや洞窟探検、地元村での文化体験といった体験型ツアーが紹介された。19名乗りのボートを4台所有しており、グループ旅行にも対応していると訴求した。
最後に登壇したテレビパーソナリティのアンディ・ブレイク氏は、自身の旅のストーリーを通じて、ラウ諸島やタベウニ島など、まだ知られていないフィジーの魅力を紹介。自然と伝統が色濃く残る島々の風景、文化、食体験など、「多くの日本人の皆様にもこういった場所に訪れていただければ」と発信した。