JTB、カスハラ基本方針を策定 安心して働ける環境づくりへ

  • 2025年3月6日

 JTBは6日、社員が安全で安心して働ける環境を確保することが、顧客への感動提供の基盤になるとの考えから、「カスタマーハラスメントに対する基本方針」の策定を発表した。顧客の意見や要望に誠実に対応する一方で、不当な要求や悪質な言動から社員を守ることが、結果として顧客の実感価値向上につながるとし、適切な対応方針を明確にした。

 JTBが定義するカスタマーハラスメントには、暴行や脅迫、侮辱などの身体的・精神的な攻撃、長時間の拘束行為、土下座の要求、社員個人への攻撃や個人情報の拡散、不合理な補償やサービス要求などが含まれる。これらの行為が認められた場合、状況に応じて注意・警告を行い、継続した場合には対応業務の中止やサービス提供の拒否など、毅然とした対応を取る。また、悪質な行為に対しては警察や弁護士などの専門機関と連携し、厳正に対処する方針を示した。

 社員の保護と適切な対応のため、同社はカスタマーハラスメント対策のマニュアルを整備し、研修を実施するほか、相談窓口の設置やメンタルケアの提供も行う。さらに、日本旅行業協会(JATA)との連携も進めるという。