DPもターゲットに…巧妙化する"不正利用"に注意喚起、不正検知の仕組み導入を-アクル近藤氏・栗田氏
-3Dセキュア2.0を導入していても、旅行会社としては+αで不正検知の仕組みが重要になるのでしょうか。
近藤 主にセット販売などのケースだが、商材によっては3Dセキュアプログラムが走らないこともある。この場合、加盟店側の免責が効かないため不正検知の仕組みが重要となる。
栗田 不正検知の仕組みは、イシュアに対し"不正が発生しにくい加盟店"と認識させることにも繋がる。結果として、承認率も上がり、エンドユーザーの利便性向上に寄与する効果がある。
また、当然不正利用のターゲットは、不正検知などの対策が充分でない会社に集中する。会社規模は関係なく、オンライン販売している会社はどこも狙われる可能性が高い。
-御社の不正検知システムの強みはどのような点でしょうか。
近藤 当社の不正検知・認証ツール「ASUKA」は、リアルタイム決済に強く、多くの旅行関連事業者に利用していただいている。また、利用者が増えるほど検知精度が向上するネットワーク効果も強み。
最大の特徴は、近年増加傾向にある「クレジットマスター(クレマス)」対策にも有効な点。機械的な大量アタックをオーソリ前に牽制することができる。
-カード情報流出の要因はどういったことが考えられるのでしょうか。
栗田 クレマスとフィッシングが多いと考えている。最近では本物そっくりのECサイトが立ち上げられていて、ブラックフライデーなどの偽のセール情報で誘導して情報を抜き取るといった手口が実際に起きている。
仮に法人カードの情報が盗まれ不正利用される場合は、限度額設定も高いため、10万円などの決済金額ではイシュアも怪しむことがない。
近藤 クレマスの場合は、どこにもカード情報を入力していない、全く使用していないカードも狙われるため注意していただきたい。
-ありがとうございました。