DHL Express、国産SAF活用で航空輸送の脱炭素化を推進
DHL Expressは、コスモ石油マーケティングとの間で、国内生産された年間720万リットルの持続可能な航空燃料(SAF)の調達契約を締結した。これにより、2025年4月より定期航空貨物便において国産SAFが運用されることとなり、環境負荷の低減とともに、グローバルな脱炭素戦略の推進に寄与する。
今回の契約は、コスモエネルギーホールディングス関連のSAFFAIRE SKY ENERGYが製造するSAFを対象とした大型契約であり、2025年度に量産設備で製造開始される燃料が、コスモ石油の堺製油所から供給される。従来、DHL Expressは欧米各主要空港でSAFを調達してきたが、新たに中部国際空港から供給されることで、アジアにおけるSAF調達空港としての先駆けとなる。
DHLジャパンのトニー・カーン社長は、本契約により国際エクスプレスでの温室効果ガス排出量削減が実現されるとともに、日本のお客様への責任を果たす重要な取り組みになると述べ、コスモ石油マーケティングの森山社長も、航空貨物輸送の脱炭素化に向けた同社の商材が世界的なネットワークを持つDHLに貢献できることを喜ばしく思うとコメントした。
また、DHL Expressは、2022年より「GoGreen Plus」サービスを展開し、SAFを活用した国際輸送により顧客のスコープ3温室効果ガス排出量削減に取り組んでいる。今回の国産SAF調達は、同社の2050年までのネット・ゼロ達成に向けた多角的な環境対策の一環として、航空輸送の環境価値をさらに高める施策だ。