星野リゾート、新卒採用の制度改革 学生主体の「通年採用」を導入

  • 2024年10月3日

 星野リゾートは、新たに「学生主体の通年採用」を導入することを発表した。従来の企業主体の新卒採用に対して、学生が主体的に選考スケジュールを決めるという業界初の取り組みで、この制度は学年に関わらず大学1・2年生も参加可能。学生自身が選考時期を自由に決定できる点が特徴だ。

 背景にあるのは、従来の新卒一括採用の仕組みが、企業側の都合によりスケジュールが固定されていることへの懸念。従来の仕組みでは、学生が限られた期間で内定を得ることをゴールにする傾向が強まっていた。これに対し星野リゾートは、学生が納得して選考に臨み、企業との相互マッチングをじっくりと確認することを重視する方針を示している。

 新たな仕組みに向けては、企業理解を深めマッチングを確認するためのセミナーやインターンシップを通年用意する。同社の仕事内容を知るセミナーや、スタッフとともに参加するディスカッション型セミナーなど多彩な内容が含まれており、他にも、短期インターンや、全国各地の施設で働きながら施設運営に携わる長期プログラムなど、幅広い選択肢が提供される。

 同社では、2024年から入社オファーへの回答期限を含め、すべての選考スケジュールを学生の意思で決められるように変更。制度導入後は内定受諾後の辞退率が約80%減少しており、学生が自分のペースで納得のいく選択が可能となっている。