「旅ナカ」の体験が次の旅行につながる、インバウンドへの情報提供についてJTB総研が調査
JTB総合研究所は9月13日、「インバウンド旅行者への情報提供に関する調査」の結果をまとめた。以前の調査で「旅マエ」の情報提供の重要性がわかったが、「旅ナカ」の体験が次の旅行につながる要素になるのでは―。そんな仮説から調査を実施し、次回の旅行先となるエッセンスを探った。
過去1年以内に観光で日本を訪れた台湾とアメリカの18歳以上の男女が調査対象。観光でまた日本を訪れたいかは「1年以内に訪れたい」が台湾の旅行者が77・4%、アメリカの旅行者が53・6%と概ね意欲的。次回の訪日旅行で行ってみたい都道府県は東京、大阪、京都、北海道が共通して人気で、台湾では沖縄、アメリカでは福岡にも注目している。
日本旅行中に入手した情報で、次回の日本旅行で行ってみたい場所として回答したのは、台湾では温泉、観光施設、スイーツ・お菓子屋さん、アメリカではテーマパーク、高級なレストラン・割烹、地元の人に人気のカジュアルな飲食店が上位。神社仏閣は共通して人気だった。
その理由は「直近の旅行の予定が詰まっていて時間がなかった」「直近の旅行で訪れて気に入ったから」がトップ2。リピートする前提で旅ナカで情報を集めていることが多いようだ。「直近の旅行先から離れた場所だった」も約3割いた。
情報への接点は、SNSやインターネット、動画投稿サイト、家族や友人などの体験談から。台湾では動画投稿サイトやネットサーフィン、アメリカではSNSを使う傾向がみえる。
同研究所では、「次回の旅行先としての情報であれば離れた場所の情報にも関心を持っていることが明らかに。旅ナカでの情報接点を次回の訪日旅行の旅マエの期間と位置づけることで、旅ナカでのより幅広い情報提供の可能性が生まれるのではないか」「関心を持つ情報や情報の接点には国や地域、年代など、旅行者の属性によって異なる傾向が見受けられた。ターゲットに応じ、提供する情報の内容や提供先を細かく使い分けることが重要」とまとめている。
情報提供:トラベルニュース社