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WILLER、人材育成に注力 ハイウェイパイロット育成プログラム「WILLER LABO」始動、給与大幅アップも

  • 2024年9月11日

 時間外労働の上限規制などに見られる所謂「2024年問題」に直面するバス業界。高速バス事業などを手掛けるWILLER EXPRESS代表取締役の平山幸司氏は、9日に実施したメディア説明会で、深刻な人手不足への対策として自社でのなり手育成に取り組む方針を示した。

 日本バス協会が作成した「年齢別大型二種免許保有者推移」によると、保有者の全体数は2006年の約113万人から2020年は約85万人と減少の一途を辿る。更に85万人の内、57.3%は60歳以上と高齢化も深刻だ。

 WILLER EXPRESSでは、これまで主に転職市場での採用強化などにより人員の確保を図ってきたが、平山氏は「(これまでのやり方では)なり手は減少する一方で根本解決に繋がらない」との危機感から、他業種からのジョブチェンジを支援する新たな育成プログラム「WILLER LABO」を開始。未経験者も対象に免許取得からサポートするもので、専用の研修施設も設立し既に1期生から6名が入社。説明会同日には2期生として新たに9名が同プログラムに参加した。

 また、これらの取り組みにあたっては採用基準も変化。運転スキルなどの技術面は入社後でも指導ができるとの考えから、接客やサービスなどのホスピタリティ面を重視する。そのため、ホテルなど観光業界からの転職者も増えており、「WILLER LABO」1期生には空港グランドハンドリングスタッフからの転職者も。

 その他、同社では今年の4月より、バス運転手の呼称を「ハイウェイパイロット」に変更。長時間労働や低賃金などの暗いイメージを一新し、飛行機のパイロットのような憧れやかっこいい仕事へイメージ向上を図っている。

 また、乗客へのアンケートから顧客満足度を示すバリュースコアがコロナ期間に大幅に向上したことから、ハイウェイパイロットの給与を大幅に引き上げる。これまで地方含めた年収中央値が500万円程だったものを、2024年からの3年間で+100万円すると発表。今年は既に50万円上昇しており、待遇改善に努めている。