HTJ 来年は主要6島のブランディング強化、現地ではホテルリブランド活発
ハワイ州観光局日本支局(HTJ)は3日、メディア向けセミナーを開催し現地情報のアップデートを行った。日本支局長のミツエ・ヴァーレイ氏は、今後の戦略として「来年以降、(主要6島)それぞれのブランディングに力を入れていく」方針を示した。
その理由として挙げたのが「リピーター率の高さ」と「若年層の誘致」。ミツエ氏によると、現在リピーター率は約75%、平均で3.5回以上訪問する旅行者が多く、また、ファーストタイマーを含めた若年層の誘致においては、従来人気のハワイ旅行のほかに、オアフ島以外も含めた新しい旅行スタイルを打ち出すことが重要との考え。
ブランディングは昨年大規模な山火事が発生したマウイ島も例外ではなく、ミツエ氏によるとマウイ島への旅行者数は既に80%の回復を見せており、ラハイナ地区以外はほぼ以前の状況に戻っているという。
ファクトリーツアー人気が急上昇
ホテルのリブランド進む
続けて発表された現地トレンドによると、現在農場や工場などを巡るファクトリーツアーの人気が急上昇しており、ウォッカやウイスキーなどの蒸留所見学や、ハチミツ農場を巡る養蜂ツアーなどが紹介された。
また、ホテルのリブランドも活発化。ワイキキ中心部の「Wayfinder Waikiki」から、直近では大人専用ホテル「Romer House Waikiki」がオープンするなど、特にブティックホテルの開業が目立っているという。
ハワイ州産業経済開発観光局(DBEDT)とハワイ・ツーリズム・オーソリティによると、今月3月のハワイへの全渡航者数は85万5537人。19年同月比では92.1%とコロナ前に迫る勢い。
回復に伴い懸念されるオーバーツーリズムの課題だが、同局では「旅行者の安全」「自然・文化史跡の保護」「地域住民への配慮」を目的としてプロモーション活動を行わない地域やアクティビティを地図に取りまとめた「センシティブ・デスティネーション&アクティビティ」を、旅行会社やメディア向けに公開するなど対策が進められている。