業界ニュースを振り返る ー それぞれの需要回復予測と旅行業の未来

 あけましておめでとうございますというには些か遅いですが、今年最初の当コーナーです。
 新年のランキングはトップ3をHISOTOAJTB それぞれの新春インタビュー、4位以下も5つが年頭所感という構成になっています。

 コロナが世に出てきてからおよそ3年、以前と同じとはいかずとも海外旅行に行く人数も増えてきたところで、我々としては気になるところ。国内旅行もインバウンドももちろん大事ですが、やはり海外旅行の戻りは旅行業界にとって欠かせない大事な需要です。

 今週トップスリーのお三方の予測として海外旅行需要が回復するのは、澤田会長がレジャーは2-3年、業務渡航が3-4年。大畑会長が2025年。山北社長が2-3年と、澤田会長が少し厳し目に見ているものの、レジャーに関してはあと2年でコロナ以前の需要程度に戻るのはそれなりに期待できそうです。

 一方で、大畑会長は「単純に需要が戻るというより、新たなビジネスモデルを確立するのには最短でもそれくらい時間が必要だと思うからです。これまでの海外旅行を支えてきた商品が、かつてのように復活することは相当難しい」とおっしゃっており、澤田会長も「何か特別な情報を持っているとか、何か特別なことができるとか、差別化ができないと生き残るのは大変」と言われています。

 コロナ前から古くなりつつあった従来の旅行業モデル、コミッションを収益源として付加価値なく消費者に売るというスタイルは、コロナ後一気に淘汰されていくのかもしれません。コロナ以前に培った旅行のスペシャリストとしてのスキルや知識をこれからどうやって新しいモデルへ昇華させていくのか問われるタイミングになってきますね。ドキドキするような新しい旅行業モデルが出てくるのを心待ちにしています。