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業界ニュースを振り返る ー コロナ禍で減った旅行会社数

  • 2022年12月9日

 今週のニュースは海外の現地情報がわかるような記事が人気でした。トップはシンガポール感謝の夕べに関する記事、3位はハワイの現地情報 と、これから復活に向かっていくであろうディスティネーションの情報収集が観光産業の中で高まってきたことが伺えます。

 シンガポール、ハワイともにコロマ前にはまだまだ遠いものの少しずつ回復を見せているようで、シンガポールは今年9月の日本人旅行が7万人、ハワイも日によっては1日の日本人旅行者が2000人を超えると、それぞれ少しずつの復活を見せています。業務出張者の多いであろうシンガポールと、バカンスで行くハワイどちらもが復活していることは我々としても非常に明るい材料でしょう。シンガポール航空が冬期スケジュールで増便していることを考えても、やっと本当にコロナによる停滞から、すこし抜け出してきた気がします。

 しかし一方で、GBT NTAの予測によると2019年頃の水準に出張支出が戻るのは25年から26年にかけてということなので、あと3年間かけてじっくり戻ってくるということでしょうか。

 今年の旅行業の倒産数が昨年を下回るとはいっても、これまでに業界から去った会社は決して少なくなく、雇用調整助成金が止まるタイミングも考えると果たしてこの需要の復活が旅行業界に間に合うのか……どうも全国旅行支援などもキャッシュフロー自体は悪化させそうですし、最後の一踏ん張りができずに業界を去る会社が増えそうな気もします。
 ちなみに、今回旅行業者の数の推移をJATAのページで見てみようとしたところ、なんだかテーブルがおかしい様子でした。年がおかしいのですが、多分間違えて2012年のデータを不要なのに差し込んでしまったんですかね。
 しかし、コロナ前から2021年で減っている旅行会社数が300もないというのも意外な数字ですが、これも地域限定旅行業者が90近く増えているからで、それ以外の登録業者では合計で320社減っています。今年は更に減っていると思うのですが、果たしてどの程度減っているのか……多ければいいというものでもないですが、それでもあまりに減っていないことを期待したいところです。